戦争? 侵略? ウクライナでの戦いはどう呼ぶのが正しいの? 呼称から見えるものも…

ロシアによるウクライナでの戦闘行為を表現するにあたり、「戦争」「侵略」「侵攻」など、国やメディア、発言者ごと表現にバラつきが見られます。その点に注目すると、この件に対する各々のスタンスが透けて見えるかもしれません。

今回の事態はロシアによる「侵略」にあたる?

 一方で、「ロシアによるウクライナ侵略」という呼称はどうでしょう。国際法上、侵略(aggression)は古くから存在する概念で、現在では国連憲章において安全保障理事会が集団安全保障措置を実施する前提となる事態、すなわち「平和に対する脅威、平和の破壊又は侵略行為」という3つの事態の、ひとつに数えているものです。

「侵略」という概念については長らくその定義が試みられ、1974(昭和49)年には、国連総会において「侵略の定義に関する決議」が採択されました。

 この中で、侵略は「最も深刻かつ危険な形態の違法な武力行使」とされた上で、続く第1条で「一国による他国の主権、領土保全若しくは政治的独立に対する、又は国際連合憲章と両立しないその他の方法による武力行使」と定義されています。

 さらに、第3条では侵略行為にあたる行動が具体的に列挙されており、たとえば「軍事力を用いた他国領域への侵入や攻撃」「他国領域への砲爆撃」「他国の港または沿岸の封鎖」さらに「自国の領域をある国に提供した際に、その国が他国への侵略のためにその領域を使用することを許容すること」などが明記されています。

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バルト海沿岸で行われるNATOの大規模演習「バルトップス」より、2022年6月12日撮影(画像:アメリカ海兵隊)。

 これに照らして考えてみると、今回のロシアによるウクライナ侵攻は侵略と評価することもできると筆者(稲葉義泰:軍事ライター)は考えます。

 実際に、安全保障理事会が機能不全に陥ったことを受けて招集された国連総会の緊急特別総会において、2022年3月2日に採択された決議では、この事態を「国連憲章第2条4項(武力による威嚇又は行使を禁じる条文)に違反する、ロシア連邦によるウクライナに対する侵略」と表現しています。また、日本やアメリカといった国々も、公的な場で侵略という表現を用いています。

【写真】見覚えあると思ったら…日本でもド定番の榴弾砲ウクライナへ

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

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コメント

1件のコメント

  1. 立場によって変わるからなぁ。

    第三者から見ると、1969年3月2日の中国とソ連の戦闘は”中ソ国境紛争:Sino-Soviet border conflict”と呼ばれて、個々の戦闘を”珍宝島事件/マンスキー島事件:Battle of Zhenbao (Damansky) Island"と言われていたわけで、宇露(ウクライナ-ロシア)国境紛争になるんじゃないの?

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