『トップガン』主人公の相棒F-14とF/A-18どう違う? 時代変われば任務も変化 映画に表れる

大ヒット中の映画『トップガン マーヴェリック』。劇中で俳優トム・クルーズが駆るのはF/A-18Eですが、前作ではF-14に乗っていました。この2機種はどう違うのか、出自から機体の性格、遂行可能な任務の違いまで比較してみました。

オールレンジで敵機を圧倒可能な空戦性能

 そこで、この戦術に対応すべく開発されたのがF-14「トムキャット」です。最大探知距離が200km以上もあるAN/AWG-9レーダーを搭載。同機は、このレーダーによって、24個の目標を同時に追尾することができ、そのうちの6目標に向けて最大射程約150kmというAIM-54「フェニックス」空対空ミサイルを一斉に発射し、それらを別々に誘導・攻撃できるという、当時の戦闘機としては類まれな戦闘能力を有していました。

 アメリカ海軍は、F-14「トムキャット」があれば、ソ連海軍航空隊の爆撃機部隊も、それから発射された対艦ミサイルも、どちらも迎撃することができると考えたのです。ちなみに、ソ連の水上戦闘艦と潜水艦が発射した対艦ミサイルへの対抗策として生まれたのが、のちに登場することになるイージス・システム、すなわち防空戦闘に秀でた「イージス艦」でした。

Large 20220628 01
2005年、編隊飛行するF-14D「トムキャット」(手前)とF/A-18E「スーパーホーネット」(画像:アメリカ海軍)。

 しかもこのF-14「トムキャット」は、単に「空飛ぶミサイル発射基地」のような鈍重な戦闘機ではありませんでした。それまでのベトナム戦争における戦訓で、戦闘機にはミサイルで離れた場所にいる敵機を撃墜するだけでなく、近距離での「ドッグファイト」と呼ばれる格闘戦でも敵機を圧倒できる戦闘能力が必須となっていました。つまり、敏捷性や優れた機動性も求められたのです。そのため、F-14は飛行速度によって角度が変化する可変後退翼を備え、きわめて優れた機動性を発揮するように設計されています。

 搭載する空対空戦闘用の兵器も、長距離用の「フェニックス」、中距離用の「スパロー」、短距離用の「サイドワインダー」という3種類のミサイルに加えて、ドッグファイト時の近接戦闘用として20mmバルカン砲も装備。つまりF-14は、ソ連の爆撃機や対艦ミサイルを迎撃するだけでなく、ドッグファイトも含めた敵戦闘機との空戦でも勝利できるよう、優秀な「制空戦闘機」に仕上がっていたのです。

【全身真っ黒な「トムキャット」も!】今は昔 カラフル塗装のF-14戦闘機をイッキ見

『トップガン』の戦闘機大特集 F-14やF/A-18…徹底解説!

最新記事

コメント

2件のコメント

  1. 最新作でマーヴェリックの敵としてかつての主役機であるF-14が登場したら面白いのだが。

  2. 今でも F−14を使用しているのでしようか 最近でわF−15を使用していると聞きますが本当のところ戦闘機の機種は何を使用しているのでしょうか

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. 神奈川県警の“バイクは自転車レーン走るな”投稿にツッコミ殺到! 「自転車にも車にもバイクにも迷惑です」…何が問題に?
  5. 史上最大の軍艦より135mもデカい!? 旧海軍「大和」を凌ぐ『エースコンバット8』の新ボス「陸上戦艦」の衝撃スペックとは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号