『トップガン』主人公の相棒F-14とF/A-18どう違う? 時代変われば任務も変化 映画に表れる

いまだ飛び続ける「トムキャット」伝説

 その後、ソ連が崩壊したせいで対艦ミサイル飽和攻撃の危機はほぼ解消されます。その一方、より高性能化が図られたF/A-18の発展型であるF/A-18E/F「スーパーホーネット」が開発されたことで、陳腐化したF-14「トムキャット」の必要性に疑問符が付き、運用コストも高かった同機は姿を消すことになり、2006(平成18)年9月、アメリカ海軍から退役しました。

 ちなみに、作中でも、前作の『トップガン』ではF-14「トムキャット」が得意とする空戦をメインに描かれていたのに対して、今作の『トップガン マーヴェリック』では、F/A-18E/F「スーパーホーネット」だからこそ行える地上攻撃が描かれています。

 一方で今作『トップガン マーヴェリック』では、F-14「トムキャット」で空対空戦闘を繰り広げる場面も。各々の機体のキャラクターに適したストーリー展開になっているといえるでしょう。

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アメリカ海軍VF-213のF-14「トムキャット」戦闘機(画像:アメリカ海軍)。

 なお、開発元のアメリカからもF-14「トムキャット」は退役してしまった2022年現在、飛行可能な同機が地球上に存在するのかという疑問が残りますが、世界で唯一、イランだけはいまだに運用しています。同国はパーレビ国王時代に高価な本機をオイル・マネーにものをいわせて購入しており、結果、開発元のアメリカ以外で唯一、導入した外国となりました。

 イランでは、いまだに屈指の高性能戦闘機として重用されているそうなので、同国からF-14「トムキャット」が退役するまで、『トップガン マーヴェリック』は楽しめるかもしれません。

【了】

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Writer: 白石 光(戦史研究家)

東京・御茶ノ水生まれ。陸・海・空すべての兵器や戦史を研究しており『PANZER』、『世界の艦船』、『ミリタリークラシックス』、『歴史群像』など軍事雑誌各誌の定期連載を持つほか著書多数。また各種軍事関連映画の公式プログラムへの執筆も数多く手掛ける。『第二次世界大戦映画DVDコレクション』総監修者。かつて観賞魚雑誌編集長や観賞魚専門学院校長も務め、その方面の著書も多数。

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コメント

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2件のコメント

  1. 最新作でマーヴェリックの敵としてかつての主役機であるF-14が登場したら面白いのだが。

  2. 今でも F−14を使用しているのでしようか 最近でわF−15を使用していると聞きますが本当のところ戦闘機の機種は何を使用しているのでしょうか