19世紀欧州「鉄道ゲージ戦争」いまに続くその功罪 ウクライナ侵攻で改めて浮き彫りに

鉄道のレール間の規格「ゲージ」にはいくつか種類があり、欧州では、大まかに東欧と西欧とで異なります。この差異、源流は鉄道の発達した19世紀に遡るわけですが、これが21世紀の現在にまで大きく影響を及ぼしているのです。

鉄道ゲージの影響は軍事面のみならず食料問題にも

 ロシアによるウクライナ侵攻では、開戦前から国境付近で多数のロシア軍の軍用列車が目撃され、SNSにもその動きは盛んに投稿されました。ロシア軍はソ連時代から兵站線(戦場において物資の輸送、供給などを行うため確保される物流連絡路)を鉄道に頼っており、鉄道連隊という兵站専門部隊も編成されています。装甲列車まで走らせていることも投稿しており、鉄道をいかに重視しているかがわかります。

 一方、同じ旧ソ連圏だったウクライナの鉄道網も同じ広軌で、同じように兵站線を担っていると考えられますが、鉄道事情についてはほとんど情報がありません。

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ロシア軍兵站駅に集結したBMP-1歩兵戦闘車。写真右上では同車両が専用プラットフォームを使って貨物列車へ最後尾から乗り込んでいる(画像:ロシア国防省)。

 侵攻が始まると、SNSにおいてロシアの軍用列車に関する写真の投稿は、ほとんど見られなくなっています。ロシア、ウクライナとも軍用列車の動きは部隊の動きと直結していますので、情報統制を厳しくしていることがうかがえ、そしてやはり、鉄道が作戦上のポイントになっていることは間違いないでしょう。

 ゲージ戦争の影響は、ウクライナ侵攻の軍事面だけに留まりません。ウクライナは穀物輸出国で、平時なら黒海沿岸の港から海路で輸出されますが、黒海が封鎖されているため隣国のポーランドまで鉄道で輸送しようとしています。しかしポーランドは、内陸である南部のスワフクフからウクライナ国境まで走る貨物線1路線と国境付近のごく短い路線を除き標準軌であり、ゲージ違いでウクライナからの貨物列車は直通できず、積み替えという手間が掛かるため海運を代替するには到底、及びません。このことは、懸念が深まる世界的食糧危機の要因のひとつとされています。

【写真】ゲージが違うゆえに…ハンガリーとウクライナの国境駅の光景

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

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コメント

2件のコメント

  1. 兵站輸送などというが、日本ではわざわざトンネルポータルや高架橋をミサイルで撃つような陽動作戦に出なくても、移動体通信キャリアのひとつでもサイバーテロで無力化するだけで貨物列車がどこにいるのかわからなくなるのであった。

  2. 詐欺広告が頻繁に出てくるんだが

    どういう審査してるんや……

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