「新世代機ではありません」韓国初の国産戦闘機「KF-21」のしたたかな“戦略的謙遜“とは?

「韓国初の国産戦闘機」と称されるKF-21「ポラメ」が初飛行しました。この機は製造元が、最新世代機である「第5世代」としていないのがポイントです。この“謙遜”には、韓国一丸となった狙いがありました。

「第4.5世代」を自称するカラクリとは

 戦闘機を国産化すれば、品質の管理は自国で行うことができ、稼働率の向上に寄与します。2021年4月に行われたKF-21のロールアウト式典では、当時の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、「必要な時はいつでも部品の交換と修理ができるようになる」と国産化による意義を訴えました。

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KAIの出庫式で披露されたKF-21「ポラメ」戦闘機の試作機(画像:韓国防衛事業庁)

 そして、あえて第4.5世代機と名乗っているのは、輸出の成功による自国産業発展のためと考えられます。

 韓国は、開発へ資金協力しているインドネシア以外の国へ、KF-21のセールスをかけるでしょう。その際、ロッキード・マーチンが手掛けた第5世代機、F-35のライバルと見なされるのは避けたい思惑があると考えられます。開発にロッキード・マーチンが協力しているだけに、この推測は一層強くなります。

 それに、高い性能はかえって周辺国との軍事バランスを崩し、緊張を高めることにもなりかねません。反面“0.5”という差なら、配備後のアップデートで第5世代機になることも有り得ると、水面下でアピールすることもできるでしょう。

 ここに、T-50の輸出を成功させたKAIのしたたかな計算を見ることができます。戦闘機の輸出経験のない日本より、海外セールスのノウハウを持っているのは間違いないでしょう。

 次期戦闘機の開発で本格的に国際共同開発に乗り出した日本は、性能はいわんや、KF-21の海外セールスの展開も注視しなければならないと思います。

【了】

【写真】KF-21初飛行の様子&全貌をさまざまな角度からたっぷり(21枚)

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コメント

2件のコメント

  1. すでに5世代として活躍、売れている実績のある戦闘機があるのに、高くて実績のないしかも性能も至らない戦闘機を2030年代に送り出してどこに売るつもりなんやろ。仮に今市場に出せるとしてラフェールとかに明確に優位性が出せるのか?

    テンペスト共同開発してる日本に3周ぐらい周回遅れだと感じる。ただ、ノウハウを得ることで周回を詰めてくる感じはある

    • 2030年代になっても第4.5世代機の需要はなくならないと思う。予算や運用の絡みもあるので、先進国ならともかくハイテク技術を扱いきれない途上国や中小国を中心にしばらくは4.5世代機も使い続けられると思う。

      今は4.5世代機で良いけど将来は5世代機も欲しいって客にはウケるかもしれない。反対に本格的な新鋭戦闘機を欲する主要先進国にはウケないのでは。要するに日英とは狙ってる客層がそもそも違うと思う。

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