国際法的には問題ナシ!? 中国の弾道ミサイルが日本のEEZへ着弾 では何が問題なのか?

中国の発射した弾道ミサイルが日本のEEZへ着弾しました。しかしこのこと自体は、国際法的にはなんら問題のないものといいます。その理由と、日本政府がなにを問題として非難しているのかについて解説します。

国際法とは別の視点から見えてくる問題

 一方で、国際法的には問題ないとはいえ今回、中国は日本のEEZ内へ意図的に弾道ミサイルを着弾させており、日本の安全保障にとっては重大な問題となります。この事態を受け日本も外務省および防衛省が中国側に対して抗議を行っており、その内容はいずれも「(弾道ミサイルの落下は)日本の安全保障および国民の安全にかかわる重大な問題」であり、これを強く非難するというものでした。

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防衛省が公表した、8月4日午後に発射された中国の弾道ミサイル着弾位置。丸囲み数字がそれにあたり、5から9の5発が日本のEEZに着弾した(画像:防衛省)。

 この内容からも分かる通り、今回日本政府は、中国による行動を法的な観点からではなくあくまでも安全保障上の観点から問題としており、これがひとつのポイントといえるでしょう。

 中国による演習は日本の安全保障にとって重大な問題をはらむものではありますが、これへ感情的に反応するのではなく、あくまでも理性的に対応することが必要であると筆者(稲葉義泰:軍事ライター)は思います。

【了】

【画像】無人機も飛来した2022年8月4日の現場付近における中国機、艦艇の動向

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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