その名も「空飛ぶ親善大使」特別なユーロファイター戦闘機は来日するか 関係者に聞く秘話
ラッピングの作業日数は約5日
ラッピングの作業日数は5日程度だそうで、最初は1日かけて機体全面を丹念に洗浄。これは施工後のフィルムを綺麗に貼るための作業ですが、同時に施工後の剥離を防ぐことにもなるそうです。フィルムと機体の間にわずかでも異物が入ると、飛行中にそこが抵抗になってしまい、それがフィルムの剥離に繋がってしまうと言っていました。
残りの4日間でフィルムの貼り付けをしたとのことですが、フィルムは1枚ではなく複数に分かれているため、正確な位置合わせをしながらの作業だったといいます。貼り付け後はヘラを使って空気を押し出し、機体にピッタリとフィットさせますが、この作業は本当に丁寧に行ったらしく、「女性のネイルのお手入れみたいだった」と整備員が笑いながら教えてくれました。
しっかりとした施工にはドイツ空軍も自信があるらしく、筆者と話したドイツ軍人も「剥がれたりはしないよ」と自信を持って言っていました。その表れかわかりませんが、この特別塗装機は、他の機体と同等のペースで訓練などに使用しているそうです。
ドイツ空軍の展開訓練部隊は、「ピッチ・ブラック2022」参加後は、部隊を分けて個別に移動。輸送機部隊は韓国に移動し、ユーロファイター戦闘機の一部は日本に来るとのこと。「エア・アンバサダーも来ますか?」という筆者の問いに、イベントに参加した隊員は「Yes」と明るく答えてくれました。
ドイツ空軍機の来日時期は9月下旬、航空自衛隊との共同訓練も予定されているので、レアなドイツの特別塗装機を楽しみに待ちましょう。
【了】
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info
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