3連休襲う台風「かつてないほど危険」 国が警戒するこれだけの理由 トラック横転の可能性 車も避難を

首相指示で災害対策本部を初めて事前開催

 今回の台風14号では、通過後の注意も気象庁は呼び掛けます。

「今回の台風の特徴は目がはっきりしていて、(16日より)発達しています。台風の雲を見ていただくと、南側にも厚い雲域があって、台風が抜けた後にも雨が続きます。九州をほぼ1日かけて通過した後も、日本を縦断しますので影響は大きい」(黒良予報部長)

 17日夕方には「台風第14号特定災害対策本部」が設置され、谷 公一防災担当相を本部長とする省庁横断の会議が開催されました。大規模な被害が発生する可能性がある段階での開催は、2021年5月の法改正施行以降、初めてのことです。

 谷担当相は、次のように国民に呼びかけました。

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谷 公一防災担当相(中島みなみ撮影)。

「お住いの地域が安全な地域かハザードマップなどで改めて確認いただき、どこに避難することが最も自分の命を守ることにつながるか。再度、ご自身の避難行動の確認をお願いします。必要と思う場合は避難指示が出なくても、躊躇せずに避難を行ってください。要介助者は特に避難に時間を要するので、早めの避難をお願いします。暴風が吹く前に避難を完了する必要があります」

「公共交通機関などは気象情報を参考に、運行状況を迅速に検討するなど早め早めの対応をお願いします」

 特定災害対策本部の事前開催は、台風14号が全国的に大規模な災害をもたらすと予想されるため、「台風の影響を受ける前の避難」を国民に呼び掛けることを目的に、岸田文雄首相が特に指示したと防災担当参事官室は話します。対策本部の設置は、2021年7月の熱海市の土石流被害、同8月の西日本での大雨被害に続く3例目です。

【了】

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Writer: 中島みなみ(記者)

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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