古い卒業写真から奇跡の発見 巨大“木造掩体壕” 田んぼに点在する異様な構造物のナゾ

高知空港近くの田園地帯に、掩体壕(えんたいごう)が点在しています。これは戦後77年を経過しても今なお残る戦争中の遺物です。どうしてこの地に造られたのか、それとともに新たに写真で確認された木造格納庫についても見てみます。

太平洋戦争中、最前線だった高知の軍施設

 高知県南国市の高知龍馬空港に降り立ち、そこから南西に向かって10分ほどクルマを走らすと、水田やハウス栽培の畑などの緑豊かな光景が広がるようになります。すると突然、田園風景には似つかわしくない、天井が丸く黒っぽい構造物がいくつも眼前に現れます。

 このカマボコ状の倉庫でも体育館でもないコンクリート造りの建築物は、80年近く前に造られた掩体壕(えんたいごう)または掩体(えんたい)と呼ばれる軍用機の格納庫。なぜ高知の田園のなかにこのような軍用構造物があるのか、その理由をひも解いてみましょう。

Large 20221005 01
高知県南国市に今でも見られる大型の4号掩体壕。同地区に残された中では最大で、一式陸上攻撃機などの双発機用だったと思われる(吉川和篤撮影)。

 1945(昭和20)年8月に終わった太平洋戦争。その後半には、日本本土の軍事施設もアメリカ軍の空襲や対地攻撃を受けるようになりましたが、目標となった場所のなかには港湾や軍需工場とともに、旧日本陸軍および海軍の各航空基地も含まれました。

 アメリカ軍の空襲に対抗するためには、戦闘機を素早く出撃させ、迎撃する必要があります。そこで、1分1秒を短縮するために、普段から滑走路へ近い場所に航空機を駐機させる手法が採られました。また1か所の格納庫に多数の機体を入れておくと爆弾1発で全滅する恐れもあることから、防御力を向上させるためにも1機ずつ分散して格納したり、その場所を偽装したりすることも重要でした。そこで、こうした敵の攻撃から飛行機を守るための「シェルター」として、滑走路に繋がる誘導路の側に掩体壕が造られたのです。

 掩体壕は爆撃や機銃掃射にも耐えられるよう、頑丈で分厚い鉄筋コンクリート製のものから、木や竹や土を使って造られた木製のもの、爆風や破片を避けるための土堤に囲まれただけで屋根のない、いわゆる無蓋の簡易的なもの、さらには山の斜面に掘った横穴のトンネルまで多種多様でした。

【一式陸上攻撃機入れたイメージも】現存しない木造掩体壕を捉えた貴重な写真ほか

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス