寝台特急「サンライズ」は寝られるのか? 雑魚寝からA寝台まで「寝比べ」 わずか5cmで大違い

唯一のA個室寝台「シングルデラックス」

 最後は「瀬戸」「出雲」に各6室設けられた、現役の寝台特急で唯一のA個室寝台です。奥行き2.28m、幅2m、高さ1.8mで床面積は4.6平方メートルとかなり広く、寝台料金は1万3980円です。

 寝台幅は、B個室寝台よりもさらに広い85cm。寝具もサイズの大きな枕に羽根布団とハイグレードなものです。寝台特急A寝台の伝統として、靴クリーナーも備わります。

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A個室寝台の「シングルデラックス」(安藤昌季撮影)。

 21~23番は禁煙個室、24~26番は喫煙個室です。23番では、24番の乗客がタバコを吸った場合、若干匂うことがありますが、24番を予約できれば、23番は禁煙室なので安心です。

 車端部にはA個室専用シャワールームが備わっており、シャワーカードを購入しなくてもシャワーを利用できるほか、フェイスタオルや歯磨きセット、シャワーキャップなどが入ったアメニティセットも付属します。

シングルデラックス(11号車24番個室):平均騒音49.4dB
最大振動:震度2.9、平均振動:震度0.8

 筆者は2022年9月の平日、月曜日発の「サンライズ」に乗車しましたが、「出雲」は「ノビノビ」11名、「ソロ」18名、「シングル」67名、「シングルツイン」8名、「サンライズツイン」4名、「シングルデラックス」6名の計126名乗車(定員158名、乗車率80%)と盛況でした。「瀬戸」もほぼ同じ乗車率だったと記憶しています。コロナ禍とはいえ、相変わらずの人気の高さをうかがえました。

【了】

【写真】「サンライズ」の全寝台をイッキ見!

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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コメント

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1件のコメント

  1. シングルツインだけは一度乗ったことがある。車端部の台車の上で、レールのジョイント音(「タタン、タタン」音)で眠れなかった記憶がある。上段でも寝台が狭い感はあまり無かった。(寝台車としての感覚。家のベッドよりはもちろん狭い。) サンライズツインが取れなかった為だが、シングル2室にした方が良かったのかも。