日本初の鉄道建設に関わった“しょこたん”のご先祖 「高輪築堤」だけじゃない その名残を追う
ついに「日本初の鉄道」建設に携わる!~高輪築堤
新政府が鉄道の建設を始めると、台場の築造の経験があった弥十郎は、のちに「高輪築堤」と呼ばれる幅3.6mの築堤を海上に建設する工事を請け負いました。同時代にはニューヨークで鉄道専用の高架、ロンドンで地下鉄の実用化もありましたが、地上を走らない「鉄道専用の海上築堤」が、しかも国内初の鉄道の設備として建設されたのは世界的に見ても珍しいといえるでしょう。
なお鉄道の設計を担当したイギリス人技師エドモンド・モレルは、日本の材木による枕木の導入を決めるなど、いわば“アリモノ”で建設を進めたことでも知られています。イギリスの鉄道+日本の石垣という柔軟な組み合わせは、その環境の中で生まれたのかもしれません。
冒頭に書かれてある、明治5年10月14日に開業したというのは誤りです。
明治5年までは旧暦だったから、1872年10月14日=明治5年9月12日です。