「最前線の負傷兵を担架で運べ」って時代じゃない! 救命に無人車両 ウクライナでも

ウクライナをはじめ各国で、UGV(無人車両)を戦場の救急輸送に活用する動きがあります。より少ない人員で安全に負傷者や物資を搬送できることがメリット。「担架をもって決死の救出」といったイメージが覆されるのでしょうか。

無人航空機を組み合わせた救命システムも

 負傷者後送にUGVを活用するための試みは各国で進められており、シンガポールのSTエンジニアリングは2022年6月にフランスのパリで開催された防衛装備展示会「ユーロサトリ2022」で、負傷した将兵の後送に特化したUGV、その名もズバリの「CASEVAC」を発表しています。

 このCASEVACは全長0.9mの電動装輪式UGVで、担架に載せた負傷した将兵1名を輸送できます。GPSまたはネットワークシステムを使用する自律走行能力や、一度走行したルートを往復する「プレイバック」機能も備えており、前線から治療態勢の整った後方へ自動的に負傷した将兵を後送することができます。

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ユーロサトリ2022にSTエンジニアリングが出展した負傷者後送用UGV「CASEVAC」(竹内 修撮影)。

 タイ陸軍はUGVではなく、3種類のUAV(無人航空機)を組み合わせた負傷兵救命システムの開発を進めています。

 3種類のUAVのうち最も小型の「RAPID MERT」は、ガソリンエンジンとバッテリーのハイブリッド機関で飛行するクワッドコプターで、負傷者の応急措置を担当する衛生兵への輸血用血液や薬品などの輸送を主任務としています。

 RAPID MERTが輸送した血液や医薬品での救命が困難な場合は、ヘリコプターの離着陸が困難な環境でも離着陸できるUAV「MERT-P」で軍医や衛生兵を投入、応急措置ののち、胴体下に負傷した将兵を載せて飛行するUAV「MERT-R」で、治療設備の整った後方へ負傷者を輸送する仕組みとなっています。

【これ最強?】空から負傷者を救出する無人機3段活用システム(写真)

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

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