「ワンショットライター」は嘘!? 敵の評価も高かった旧海軍「一式陸攻」ホントの性能は?
随時改良が加えられ高性能化していった一式陸攻
太平洋戦争の冒頭に行われた真珠湾攻撃などで名を知られた九七式艦上攻撃機と比較するなら、大きく性能で勝っており、開戦時における「日本最強の攻撃機」は、一式陸上攻撃機であったといえるでしょう。
その一方で、一式陸攻は装甲がなく、敵戦闘機の攻撃で容易に炎上する「ワンショットライター」であり、人命を軽視した機体であるという説はどうでしょうか。
実際には「昭和十七年度以降研究実験に関する件」において「一式陸上攻撃機は燃料漕前後並びに側方に防弾ゴムを装備す」とされており、無防御ではありませんでした。1942(昭和17)年秋ごろから応急消火装置、1943(昭和18)年からは主翼下面への防弾ゴム追加と、できる限りの防御力強化も随時、行われています。
後期型といえる、一式陸上攻撃機三四型では「航続力を犠牲にしても、防御力を大幅に強化する」という方針が立てられましたが、材質的な問題で高性能の防弾タンクを作れないまま終戦を迎えています。
事実、太平洋戦争の全期間で撃墜された旧日本海軍の陸上攻撃機はトータルで1261機。一方、機体寿命から使用不能になった機体は2244機ですから、撃墜されなかった機体の方が多いのです。
運用面を見てみると、一式陸攻は低空を飛行し、艦上戦闘機と対空兵器に阻害される対艦攻撃では、特に多くの損害を出しています。一方で、敵飛行場への爆撃などでは、高高度性能の高さと高速により、あまり被害を出していません。
防御機銃として 7.7ミリは 文字通りあっても無きに 等しいものであるよ。 その点を この記事の筆者は 知らねばならない。 ーーー佐賀人
最初期型でも尾部銃座は20㎜機関砲。43年以降は側面、上部旋回銃座も20㎜に換装。初期型からインテラルタンクには防弾ゴムがはられていた。エンジン換装、自動消火装置、燃料タンクの防漏化、主力機だけに立て続けに改良がおこなわれております。なお、イギリス空軍の戦闘機機銃は最後まで7.7㎜だった事をお忘れなく。実戦でも零戦は機関砲を使わずに7.7mm機銃によりF6Fのラダーに射撃を集中して操縦不能に追い込み撃墜した実例は多数あります。そも地上におろせばフルサイズライフル弾を使用する重機関銃、徹甲弾も装填されておりますし厚さ15㎜の装甲版を貫通する威力の7.7㎜弾の評価が低すぎますね。
ちなみに開発前の会議において設計者側が十分な防御と航続距離を両立するためにエンジンを4つ搭載する案を出したら「だまって指定された通り(※2つ)につくれ!」と軍に怒鳴られた話がある。
"ガダルカナル島を巡る攻防戦では一式陸上攻撃機は265機が出撃し、撃墜されたのは25機"はさすがにウソでしょう?。ちょっと数えただけで第一次ソロモンで23機、第三次ソロモンで19機。265機も多すぎでは。出撃回数✕参加機数ってこと?それなら損耗率の計算はおかしい。ガ島だけでなくソロモン諸島全体ということなら被撃墜機数ももっと多いですよ。
これは正しくは
1942年9月~11月において「地上目標攻撃のためガ島へ飛来した一式陸攻の数」
非撃墜の方は「上記で出た損失の内、味方勢力圏までたどり着いて不時着等を除く数」です。
数字も間違っており26機被撃墜です。
引用元の本があるのですがそこから引用する際数字がずれており
25/265だと9.4%なのに、割合は正しく9.8%になってる辺りも凡ミスです
元の記事は概ね、対艦攻撃では大損害出たけど、対地攻撃はBoBと変わらんか少ないくらいだよ
というものなのですが、言葉を省略してしまったために誤解を生む文章になっていますね
引用としながら省略した前後の文章があると大きく意味が変わる物もあるので
他人の研究成果は誤解させないよう伝達したいものです。参照元を明らかにしないのも良くないですね。