相模湾の国際観艦式は造船業界の縮図? 最大艦は韓国製 勢いに乗る中国… 艦艇輸出の今

2022年11月6日に相模湾で行われた海上自衛隊の国際観艦式では、諸外国から18隻の外国艦が参加しました。ただ、それらを設計・建造国ごとに括ってみると、意外な一面を見ることができました。

軍艦の世界でも普及しつつある韓国製

 今回の国際観艦式に参加した外国艦艇のなかで最も大きかったのが、ニュージーランド海軍の補給艦「アオテアロア」(排水量2万6000トン)です。同艦は、韓国の現代重工業が建造しましたが、その特徴は、船舶・航空燃料、食料、弾薬の補給といった通常の補給艦が備えている装備に加えて、南極周辺の氷海を進む耐氷性能(ポーラークラス6)も持っているという点です。

 これは南極のロス島に置かれているニュージーランドのスコット基地やアメリカのマクマード基地への物資補給を同国海軍が担っているからで、ゆえに「アオテアロア」には南極海で行動できる性能が求められたといえるでしょう。

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ニュージーランド海軍の大型補給艦「アオテアロア」(深水千翔撮影)。

 現代重工は北極海航路向けの砕氷LNG船や耐氷貨物船を受注するだけの技術力があり、艦艇輸出でも実績を積み重ねていたことから、同国での建造に繋がったと見られます。なお、韓国海軍の補給艦「昭陽」(1万105トン)も現代重工が建造しており、国際観艦式には現代重工製の補給艦が2隻揃って参加したことになります。

 タイ海軍のフリゲート「プミポン・アドゥンヤデート」(3700トン)も韓国製の軍艦です。建造ヤードは大宇造船海洋で2019年に竣工しました。コンパクトな船体と、ステルス性を意識して艦橋から格納庫まで一体化した艦上構造物が特徴となっています。

 大宇は近年、イギリス海軍のタイド級給油艦やノルウェー海軍のモード級補給艦、インドネシア海軍のナーガパーシャ級潜水艦を建造しており、艦艇市場で存在感を強めています。

 韓国と並ぶ造船大国の中国が建造した艦艇というと、パキスタン海軍のフリゲート「シャムシール」(3144トン)と補給艦「ナスル」(2万2099トン)が該当します。このうち「シャムシール」はズルフィクア級の2番艦にあたり、中国船舶集団(CSSC)グループの滬東中華造船が建造を手掛けました。なお4番艦の「アスラット」だけ自国のカラチ造船所で組み立てられています。

 搭載兵装は旧ソ連や中国で開発されたものであり、外側から見るだけでもAK-176(76mm速射砲)や730型CIWS(近接防空システム)、FM-70N短距離対空ミサイル、C-802対艦ミサイルの発射ランチャーなどが確認できます。

【写真】海上自衛隊の国際観艦式に参加した各国軍艦をイッキ見!

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