東京BRTどうなる? 突然の「臨海地下鉄」構想に透ける都の思惑 “名ばかりBRT”は改善されるのか

「臨海地下鉄」構想の具体化や「築地虎ノ門トンネル」開通で、東京臨海部へのアクセスが変わりつつあるなか、五輪を契機としてその足を担っている「東京BRT」は当初予定の延伸計画も遅れ気味です。今後はどうなるのでしょうか。

新トンネルは活用できず? “rapid”ではない東京BRT

 東京BRTの現在の路線は、虎ノ門ヒルズやJR新橋駅から晴海BRTターミナルまでの約6km。途中の停車は勝どきのみという快速運転も行っています。また113人乗りの連節バス車両(いすゞエルガデュオ)が1編成のみながらラッシュ時の輸送にひと役買い、通常の路線バス車両に比べて乗り心地も良好です。

 しかし東京BRTの現状の問題は、「そこまで快速ではない」「停留所の利便性がいまひとつ」というところでしょうか。

 まず快速運転に関しては、当初の目標であった“表定速度20km/h以上”(通常の路線バスの倍程度)に必要な「専用レーンの設置」や「公共交通優先システム」(PTPS/バス優先に信号を制御する仕組み)が未だ検討中のまま。約6kmで30分弱、表定速度10km/h強という速度は、一般的な路線バスの速度とほぼ変わりません。

 2017年に開通したばかりの「環2通り」を走行するルート上でも、特に旧・築地市場の敷地内を抜ける「旧青果門前」交差点の前後では普通に渋滞に巻き込まれます。2022年12月には、この区間の地下を抜ける「築地虎ノ門トンネル」が全線開通を果たしますが、BRTは地上にある新橋駅への停車が必須のためトンネルは走らず。もしトンネルを経由して途中出入口から新橋駅に立ち寄ったしたとしても、第一京浜との交差点などの渋滞スポットは存在し、時間短縮はあまり望めません。

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BRT車窓。勝どき・晴海と新橋・銀座方面を結ぶ環2通り(宮武和多哉撮影)。

 また停留所の設備・利便性では、別ルート・同エリアで路線を展開する都営バスと比べてもいまひとつ。「晴海BRTターミナル」(貨物線の機関区跡)は複合施設「トリトンスクエア」のオフィスゾーンから離れ、その賑わいは、近隣の都営バス「トリトンスクエア中央」バス停などとは対照的です。

 晴海・勝どきのバス停は移設が予定されているものの、“プレ開業”ということもあり、上屋や位置情報機器(バスロケーションシステム)などの整備が追いつかず、「連節バス車両が1編成ある」以外の優位性が見出せないのが現状です。

【そんなダメ…?】東京BRT&「臨海地下鉄」のルート(地図)

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