「戦車不要論」は一蹴された? 2022年を彩った世界の戦車5選 日本の安全保障に影響はあるか

2022年は世界各国で新型戦車がベールを脱いだ年でもありました。それぞれを見比べてみると、次世代戦車に必要不可欠なテクノロジーがある程度見えてくるようです。

現代版軽戦車? 米軍が導入決めたMPF

「エイブラムスX」の特徴は、機動性と輸送性を向上させるために軽量化した点で、従来のM1A2「エイブラムス」と比べ約半分の燃料消費量で活動することが可能だそう。それに伴い、燃費向上を図るべくパワーパックをハイブリッド仕様に換装。この改修により、隠密斥候(サイレントウォッチ)能力の強化や、静粛機動(サイレントモビリティ)性も向上しています。

 搭載する砲塔は無人式で、これにより乗員は既存のM1「エイブラムス」の4名から3名へと減っているほか、全員が車体中央に並列で乗り込む形となっています。

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アメリカ陸軍が採用を決めたMPF「グリフィン」(画像:GDLS)。

 現時点ではまだコンセプトモデル(テクノロジー・デモンストレーター)に留まるものの、今までは肥大化する一方だったM1「エイブラムス」シリーズの新たな方向性として、注目すべき存在のひとつといえるでしょう。

MPF:アメリカ

「エイブラムスX」が発表される一方、今年アメリカ陸軍が新たに導入を決めたのが、MPF「グリフィン」です。

 MPFとは「Mobile Protected Firepower」の略で、機動防護火力車両と訳されるようですが、要は軽戦車の1種です。かつてのM551「シェリダン」空挺戦車の代替と、歩兵旅団戦闘チーム「Infantry Brigade Combat Team:IBCT」の火力支援のための車両で、105mm戦車砲を搭載し、空輸が可能で機動力に優れているのが特徴です。

 簡単にいえば第2次世界大戦中の対戦車自走砲または駆逐戦車の現代版ともいえるもので、「ヘビー級」というべきM1シリーズのMBTを並行して運用するアメリカだからこそ、逆に使いみちのある戦闘車両といえるでしょう。

※ ※ ※

 ウクライナの大地で戦車と戦車が激突した2022年。戦車の世界では、「重と軽」の両立が際立った年といえそうです。

【了】

【写真】見た目フツーでも中身は一新 アメリカの次世代戦車の指針か「エイブラムスX」ほか

Writer:

東京・御茶ノ水生まれ。陸・海・空すべての兵器や戦史を研究しており『PANZER』、『世界の艦船』、『ミリタリークラシックス』、『歴史群像』など軍事雑誌各誌の定期連載を持つほか著書多数。また各種軍事関連映画の公式プログラムへの執筆も数多く手掛ける。『第二次世界大戦映画DVDコレクション』総監修者。かつて観賞魚雑誌編集長や観賞魚専門学院校長も務め、その方面の著書も多数。

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コメント

1件のコメント

  1. 不要論 不要だった ためし無し

    本当に不要なものは議論される前に消えていくんですよね

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