インドのフランカーと訓練の F-2戦闘機に「爪痕」? 垂直尾翼の記念塗装 空自の心意気

インド空軍Su-30「フランカー」戦闘機が共同訓練を行うために飛来し、話題となっている茨城県の百里基地。ただ注目ポイントは航空自衛隊のF-2戦闘機にもあるそう。今しか見られないスペシャルマーキングについて話を聞きました。

ステッカーシールだから作業日数はわずか3日

 ちなみに、今回の記念塗装機では、従来のような機体表面への塗装ではなく、ステッカーシールを貼る形で施工されたのも特徴です。これは最近のクルマや民間旅客機などで用いられているラッピングの手法で、専用プリンター(今回は外部の業者に依頼して製作)で印刷された巨大なシールを該当箇所に手作業で貼り付けていくものです。

Large 20230125 01
垂直部翼の左側。文字の中はインド国旗が柄で入れられている(布留川 司撮影)。

 航空自衛隊によると、今回F-2戦闘機に用いたステッカーシールは外部の業者に依頼して製作したそうですが、塗装と違ってより細かいタッチの表現が可能となり、図柄内のグラディエーションによる陰影が見事に表現されていました。

 また、ステッカーシールのもうひとつの利点として、施工時間も短くなる点が挙げられます。従来の塗装の場合は色ごとでマスキングと塗装を繰り返すため、機体全体を塗る場合は数週間にも及ぶ作業が必要となり、作業期間中その機体を飛ばすことはできませんでした。しかし今回、ステッカーシールを使った特別塗装機の施工は、3名の隊員(岡野2曹、内藤3曹、三浦3曹)によって約3日で済んだとのことです。

 また当初、記念塗装機は単座型(ひとり乗り)F-2Aの1機だけでしたが、後日複座型(ふたり乗り)のF-2Bでも同じデザインの記念塗装機が用意され、1月24日にはインド空軍の西部航空コマンド司令官パンカジ・モーハン・シンハ空軍中将を後席に乗せて飛行しています(操縦は航空自衛隊のパイロット)。

「ヴィーア・ガーディアン」の記念塗装機は日印共同訓練の期間中だけしか存在しないレア機で、訓練終了後には通常の状態に戻してしまうそうです。デザイン担当の岡野2曹は「記念塗装やパッチ等は、隊員の士気向上、団結を目的に行われています。ファンの方々も同じ思いで楽しんでいただけたら大変うれしく思います」とコメントしてくれました。

【了】

【日印共同演習の記念ワッペンも】記念塗装機の作業の様子ほか

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  3. 片山さつき大臣「実態調査はじめます」 街のクルマ屋の「保険代理店打ち切り」問題に新局面 ビッグモーター事件の余波に再び切り込む!
  4. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  5. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開