アメリカじゃ税関も軍隊並み? 密輸取締り用「早期警戒機」が必要な理由&スゴイ実績

海上自衛隊も使用するベストセラー対潜哨戒機のP-3「オライオン」。約800機も造られた同機の中で珍機といえるのが、中古P-3に早期警戒レーダーを乗せた「センチネル」です。税関が運用するというレア機、どんな機体なのでしょう。

改造契約も締結 まだまだ飛び続ける予定

 AMOではP-3AEWとP-3LRT合わせて計14機を運用しており、フロリダ州ジャクソンビルのセシルフィールドとテキサス州コーパス・クリスティーの海軍航空基地を拠点に活動しています。そのP-3チームだけで2020年度には合計11万1134ポンド(約50.34トン)ものコカインがアメリカ国内へ持ち込まれるのを阻止したと発表されています。コカインの量にまず驚きますが、だからこそ軍隊並みの航空機がないと対処できないというのがよく理解できるでしょう。

 なお、2019年にはAMOが運用するP-3全機をグラスコックピットに改造する契約を、アストロノーティクス・コーポレーションと交わしています。

 半世紀を超えて多くの国々で活躍してきたP-3ですが、アメリカ海軍ではボーイングP-8「ポセイドン」、海上自衛隊においては川崎P-1哨戒機に交代して退役が進んでいます。とはいえ、これらはジェット機であり、なおかつ運用コストはP-3「オライオン」よりも大きいため、費用対効果にすぐれたP-3AEW&P-3LRTは、アメリカ税関・国境取締局において、まだ当分のあいだ活躍し続ける模様です。

【了】

【コックピットも】原型P-3CとP-3AEW、P-3LRTを見比べ

Writer:

航空評論家、各国の航空行政、航空機研究が専門。日本オーナーパイロット協会(AOPA-JAPAN)元理事

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