「中国スパイ気球」ミサイルで撃墜がベストだったワケ ステルス戦闘機F-22初戦果1発0.5億円
1発0.5億円の最新空対空ミサイル
また機体と共に世間で驚かれたのが空対空ミサイルの使用です。使用されたのはAIM-9X「サイドワインダー」空対空ミサイルで、1発あたりの価格は約40万ドル(約5290万円)と言われています。
F-22「ラプター」には、より安価な20mm機関砲が装備されているため、これを使ったほうが「より低コストに気球を撃墜できたはずでは?」と考える方も多いでしょう。
しかし、気球への機銃攻撃は簡単ではなく、実際に行って失敗した例もあります。1998年にカナダ空軍のF/A-18「ホーネット」(同国ではCF-188と呼称)が制御不能となった気象観測用気球の撃墜を試みましたが、2機で1000発以上の射撃を行ったにも関わらず、その場で完全撃墜することができませんでした。
撃墜失敗の理由のひとつは、気球と戦闘機の速度差がありすぎたためです。戦闘機は高速で飛びますが、気球は風に流されるだけで速度は低く、戦闘機から見れば止まっているのと、ほぼ同じ状態です。速度差がありすぎるため逆に照準が難しく、気球が大きすぎるため、接近しすぎると空中衝突する危険性までありました。また、機銃弾自体が気球に対して効果が薄く、命中しても表面に穴が開いてガスが抜けるだけで気球自体を直接破壊することができなかったのです。
今回の気球撃墜の場合も、気球が6万フィート(約1万8000m)以上という高高度を飛んでいたことを考えると、それに接近すること自体が難しく、そこから機銃を命中させるのは困難だったと予想できます。
その理屈だと中国の気球一機あたりミサイル一基消費せざるを得ないということですか?
対象が気球に類する者だと事前に分かっていたならば、
ホバリングが可能な攻撃ヘリや、垂直離着陸機を使えばよかったのでは?
垂直離着陸機(VTOL)は垂直モードの時間制限あるから無理。ヘリは1万フィートでホバリングは行けるか微妙。揚力を発生させる空気が薄くなる為。ましてや5万フィートとなると固定翼機でも空気が薄いため出力の高いエンジンで半ば無理やり飛ばさないと行けない。
双発でアフターバーナーの付いた2機種しか行けないですね。