「グレイト!カワサキ!」空自C-2輸送機、豪の現地沸かせた2度目の飛行展示 隊長に聞いた心構え
C-2輸送機の注目ポイント「エイカーズ」って?
またC-2は飛行展示だけでなく、会場で地上展示しているときには機内見学を行っており、関係者限定のトレードデーではコックピット内も公開していました。見学者は実際にC-2の座席に座って、第402飛行隊の隊員が飛行中に操作する各種機器について説明を受けており、筆者も改めてコックピット周りを見ることができました。
C-2のコックピットに座って一番目を引くのは、正面にあるヘッド・アップ・ディスプレイ(HUD)でしょう。これは、透明な板に飛行に必要な情報をシンボル化して表示することで、パイロットは下方の計器板に視線を落とすことなく前方を見ながら操縦ができる装置です。すでに戦闘機では定番の装備品となっており、近年では一部の旅客機でも採用されていますが、航空自衛隊の輸送機ではC-2で初めて採用されました。
また、C-2のHUDの特徴として、赤外線カメラの映像をHUDに重ねる形で表示できる点が挙げられます。こうすることで、パイロットの視界が限られる低視程の環境下で、補助として使うことができるそうです。実際に筆者もHUDに映された赤外線カメラ映像を見ましたが、正面に駐機した別の航空機が輪郭部を強調されたように映っており、その形状をはっきりと確認することができました。
また、C-2はそれまでの輸送機と比べて航続距離が伸びて海外渡航任務も増えていますが、その際に役立つものとして紹介されたのが、ACARS(エイカーズ)と呼ばれる端末装置です。これを使うと、ATIS(エイティス:飛行場情報放送業務)と呼ばれる飛行場情報をリアルタイムで呼び出すことができます。
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