「最後のガンファイター」も脚色? 『エリア88』の戦闘機F-8クルセイダー 数々のアツい描写 実際のトコロは?

日本では漫画『エリア88』などで知られるようになったF-8「クルセイダー」戦闘機は、主翼が上側に開く可変取り付け角機構を採用するなど、他の戦闘機には見られない特徴を持っています。初飛行から退役までを追いました。

キューバ危機を描いた映画にも出演

 ベトナム戦争ほど注目されていませんが、F-8「クルセイダー」が実戦参加した事例で歴史の教科書に載っている有名な出来事には、1962年のキューバミサイル危機も挙げられます。当時のソビエト連邦がアメリカ全土を射程に収める核ミサイル基地をキューバに建設していることが判明し、それが原因でアメリカとソビエト連邦が核戦争直前の緊張状態になった歴史的な事件です。

 このとき、キューバに建造中のミサイル基地の状況を確認するための偵察飛行で、F-8の偵察機型であるRF-8Aが、同国上空を低空写真撮影任務で飛行しています。

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偵察機型のRF-8A(画像:アメリカ海軍)。

「ブルームーン」作戦と呼ばれるこの偵察飛行は、1962年10月23日に第1回が行われています。このとき、6機のRF-8Aがフロリダ南端のキーウェスト基地から離陸し、3組の編隊に分かれてキューバ各地の軍事施設を偵察しました。

 その様子は2000年に公開されたキューバ危機を題材にした映画「13デイズ」でも描かれていますが、劇中に登場した飛行隊の隊長であるエッカー中佐は実在の人物で、実際に前述の最初の偵察飛行にも参加しています。

 また、劇中では任務後に飛行服のままフロリダから遠く離れたワシントンDCの国防総省に表れるシーンがありましたが、これも実話由来だそう。任務後に直接、状況説明をするよう軍上層部から求められたエッカー中佐が、キーウェスト基地に戻った後に自ら再びRF-8Aを操縦して国防総省に向かった(首都近郊のアンドリューズ空軍基地まで飛行し、そこからヘリで移動)ことに由来しています。

 実際に任務に参加した兵士が、そのまま軍上層部に直接説明に行くという事例は珍しく、それだけ当時のアメリカ軍にとってはキューバ危機が緊迫状態にあったということを示しているといえるでしょう。

【飛行シーンも】空母「ミッドウェイ」博物館で展示されるF-8「クルセイダー」をグルリと見る

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