タイへ渡った「北斗星」の機関車「どう動かせば…」 壊す寸前で救った日本人鉄道ファンの輪

JR北海道で廃車となったDD51形の2両はタイへ渡り、国鉄の複線化事業を請け負うAS社の工事用機関車になりました。しかし言葉の壁や整備の難しさなどから正常に運転するまでが大変。これを救ったのは、偶然出会った日本人鉄道ファンでした。

タイでの様子をYouTube配信 寄せられたコメントに…

 DD51が配置されていた場所はノンプラドック駅という、太平洋戦争中にタイとビルマ(現・ミャンマー)を結ぶために日本軍が建設した泰緬鉄道の起点駅です。両氏はタイの鉄道写真をきっかけにつながり、泰緬鉄道でC56形蒸気機関車15号機が久しぶりに走るからと現地へ向かう際、ノンプラドックのDD51も見ていこうかと軽い気持ちで訪れたのです。

「日本から誰も教えに来なくて非常に困っているんだ」

 2人の日本人鉄道ファンが訪れたとき、AS社の責任者がこう訴えてきたのです。木村さんは通訳業。タイ語での意思疎通はできます。運転光景を動画で撮影してYouTubeへ公開すると、DD51の整備経験者の辛島さんから「この運転は基本を逸脱しており、かなり危険だ」と指摘コメントが書き込まれました。

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クラウドファンディングを主宰し、DD51のメンテナンスプロジェクトのリーダーを務める吉村元志さんとプロジェクトのメンバー(2023年2月24日、吉永陽一撮影)。

「これは危険だ。せっかくタイへ渡ったDD51を安全に運行させる手助けはできないものか」。吉村さんと木村さんはイチ鉄道ファンとして悩み、即席でタイ語へ翻訳したシールを計器類に貼ったものの、メンテナンスや操作は専門外です。

 AS社は日本からDD51目当てで訪れる日本人鉄道ファンを暖かく迎え入れ、2両の塗色も自社カラーへ塗り替える予定でしたが、「北斗星」色のままにしておこうと決めました。そして吉村さんも、日本の機関車を大事に使い続けたいというAS社の気持ちに何とか応えようと、技術支援を目的としたクラウドファンティングを立ち上げました。

「私が北海道に住んでいた時、近所に新製配置されたのが1142号機でした」と運命的なものを感じたという吉村さん。こうして、DD51が安全に走り続けられるための一歩を踏み出したのです。

 ただし当初は、AS社のプロ技術者が素人の鉄道ファンの提案を聞き入れてくれるのか、さらに日本の技術者も受け入れてくれるのか不安だったそうで、通訳者の木村さんからAS社の意向を打診してもらいました。

【見たことないでしょう?】DD51の運転台 タイに行っても日本仕様!

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コメント

1件のコメント

  1. 「基盤の不具合、パッキンの劣化、2基あるエンジンの同調不足」とありますが、基盤ではなくて基板ではないでしょうか?

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