乗ってわかった軽量スポーツ機「LSA」のスゴさ 米で流行りの訓練機 日本じゃ不可は「理解不能」?

2022年末、ようやく日本でも飛ぶことができるようになった「LSA」。しかし、欧米ではすでに同機種が先進的な飛行機の代表事例となりつつあります。アメリカで乗ったら、日本の航空行政の“遅れ”が明確になりました。

LSAの訓練、もはやウリにするところも 「日本ヘンだよ」の警告

「軽量スポーツ機」と訳されるためか、LSAは最低限の計器しか備えない“簡易飛行機”のようなイメージを持たれるかもしれませんが、その言葉の響きに惑わされてはいけません。LSAの中には最新技術をふんだんに取り入れた機体が数多く存在します。

 それらは機能、性能、安全性の全ての面で、従来の航空機を凌駕したスペックを有しているため、欧米の飛行学校ではLSAの経済性と訓練機としての性能を、いまや高く評価するまでになっています。

 LSAで訓練を受けた飛行学校の卒業生は、操縦の基礎をしっかりと習得しながらグラスコックピットにも慣れているといった理由から、航空会社からも歓迎されているという声を現地で多く聞きました。

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「スリング2」のコックピットにある液晶ディスプレイに表示された各種情報。飛行中は真対気速度、風向も自動的に計算され表示される。飛行データとともに地図データを表示。通信機能を使用して地図に気象データを載せて表示することも可能(細谷泰正撮影)。

 多くの飛行学校が存在するアメリカでは、いまや訓練機にLSAを使用していることを「売り」にすることが新たなトレンドにもなっているほどです。

 翻って日本の現状を見てみましょう。日本では昨年末、航空法の一部か改訂されLSAが極度な制約のもとで飛行することが初めて可能になりました。しかし、国内でLSAを訓練機として使用することは不可のままです。海外において、LSAで受けた訓練時間は飛行経験として認められません。そのため、日本でプロのパイロットを目指す訓練生たちは最新技術の恩恵を享受できないうえ、卒業までに他国の訓練生よりも多くの費用を捻出しながら、余分な二酸化炭素も排出して飛ばざるを得ないのです。

 こうした日本の現状は、残念ながらLSAの実力を素早く見抜いた先進諸国とは雲泥の差があると断言できるでしょう。諸外国におけるLSAの実績と現状を見ると「軽量スポーツ航空機」の本質を見誤った日本の航空行政の問題点が浮き彫りになります。

 しかもFAA(アメリカ連邦航空局)は、日本の基準が海外と大きく異なる点があるとネット上で注意喚起しているほどです。これは異例なことであり、日本の航空行政が国際的にも特異なことを裏付けるひとつの表れでもあります。筆者(細谷泰正:航空評論家/元AOPA JAPAN理事)は、三菱製旅客機(MRJ/MSJ)失敗の原因がこの辺りにあるのではと考えています。

 なお、今回の取材にあたり、ロングビーチ空港でパイロット養成を行っているスカイクリエーション社に多大なるご協力いただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

【了】

【簡素、でも先進的!】Bluetooth対応でアプリ使用も可 LSAの最新コックピットほか

Writer:

航空評論家、各国の航空行政、航空機研究が専門。日本オーナーパイロット協会(AOPA-JAPAN)元理事

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コメント

1件のコメント

  1. 残念です。

    戦後。アメリカさんから 日本は航空はダメやっちゃならぬ これが原因だと思う。

    なんだかんだ言っても、航空は日本人から遠ざける 見えない力があって マッチポンプして

    気軽に航空やらせないようになってる。金ばっかかかって楽しめない つまらない仕組み

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