少し繋げるだけ!首都圏「新たな直通線」可能性は? ずーっと棚上げの「地下鉄乗り入れ」過去路線の"復活"も

都心から遠いのに「各駅停車だけ」解決は「あの短絡線」!?

●「赤羽川口ライン」

 京浜東北線しか停まらない「川口駅」に上野東京ライン(宇都宮線・高崎線)のホームを……川口市が長年要望し、2023年度もまちづくり関連事業に明確に「中距離電車の川口駅停車」が掲げられています。

 2013年に浦和駅が湘南新宿ラインの停車駅になりましたが、線路移設やホーム設置などでさいたま市が負担したのは総額75億円にものぼっています。

 これを、赤羽~川口間に渡り線を設けることで、中距離電車を「埼玉県内では京浜東北線」とスイッチして運行することが可能になります。しかし今のところ「答申」をはじめ、どの自治体の構想にも挙げられておらず、住民の「願い」レベルにとどまっています。

 もっとも、この「並行路線を短絡線でつなげる」というのは、すでに仙台エリアで実現しています。2015年に開業した「仙石東北ライン」です。東北本線と仙石線を、両者が近接する松島町内でわずか300mの短絡線でつなげました。

 これにより、あいだに15駅もあり、街をクネクネと走っていた仙石線の仙台~高城町間が、東北本線経由・途中6駅で高速運転が可能になり、仙台~石巻間は特別快速で最速49分に。「遠いエリアへの電車は途中まで急行運転」という「遠近分離」を低コストで実現した好例となりました。

【了】

【地図】常磐線が新宿直通!? 首都圏「夢の短絡線」5ルートを見る

テーマ特集「【鉄道計画特集】新路線 新駅 連続立体交差事業 次に開業するのはどこ? 過去にあった「幻の新線計画」は?」へ

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

3件のコメント

  1. 「武蔵野・南武」直通線
    ではなく「横須賀・南武」では?

    最近の記事で誤記が多いと思います

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。

  2. 常磐線の短絡ルートが本来の常磐線のルートです。
    もともと、東海道方面と常磐方面をつなぐために開通したのが山手線の池袋-田端間で、
    開業時のルートである現在の山手貨物線の駒込ー田端間にあったトンネルで結ばれていました。