新型も売れるか? 攻撃機A-29「スーパーツカノ」南米生まれのベストセラー 意外過ぎる元々の使い道

2023年4月12日、A-29「スーパーツカノ」にNATO構成国向けの最新タイプが登場しました。注目集める軽攻撃機になっている同機ですが、元々はブラジル国内で麻薬密輸や不法伐採・採掘に対抗するために作られました。

バツグンの汎用性で多数の国が導入

 2023年1月末には、違法採掘業者の暴力や環境破壊で危機に瀕していたヤノマミ族を支援するためブラジル政府と軍は、「ヤノマミシールド」という“準軍事作戦” まで発令しています。同作戦では、北部地域の上空で防空識別圏(ADIZ)を有効化し、衛星とE-99を中心として監視に当たるという、まるで敵国相手のような方法で挑みました。

 4月初旬まで行われた同作戦で、A-29「スーパーツカノ」は低空監視の要として活躍しました。現地の情報によると、作戦により、違法採掘業者の8割近くが消滅したと予想されています。しかし、ここまでしても違法の飛行場などを作って対抗してくる勢力は後を絶たないということで、ブラジルにおける麻薬問題やアマゾンでの違法行為がいかに根深いか、実感できるでしょう。

 こうして反社会勢力相手に実績を積み重ねたA-29「スーパーツカノ」は、持ち前の武装搭載力と、低速性能を活かし、地上近くの偵察・監視や対テロ支援も可能な優秀性を見せたことで、チリ、コロンビア、エクアドルなど、他の南米諸国にも採用されるようになりました。

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エンブラエルが発表したNATO 構成国向けのA-29「スーパーツカノ」(画像:エンブラエル)。

 さらに2013年には、アメリカ空軍が進めていたアフガニスタン向け軽攻撃機の選定計画、「軽航空支援(LAS)プロジェクト」において、A-29「スーパーツカノ」が選定されます。これを受け2019年にはアメリカ空軍にも導入が決定しました。

 また2020年代に入ってからは、巡行速度が520 km/hで、ジェット機よりは遅いが、低速では安定するという特性を活かし、ドローン迎撃機としての活用にも期待されるようになっており、それらを踏まえて今回、NATO仕様が登場したと考えられます。もしかしたらこれにより、採用国はさらに増えるかもしれません。

 そして直近では、4月24日にエンブラエルがポルトガル企業と防衛パートナーシップを拡大する覚書に署名。今後ポルトガルでNATO向けの機体が開発される可能性が高まり、南米生まれの軽攻撃機の“快進撃” は、まだまだ続きそうです。

【了】

【ウソだろ、飛行場まで作ってる…】A-29「スーパーツカノ」が相手をしている“敵勢力”(写真)

Writer:

ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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コメント

1件のコメント

  1. 適材適所でしょう。プロペラ機の燃費の良さや速度を必要としない任務ではジェットに拘る理由は無いですし、日本の水陸両用機であるUS-2(海難救助の飛行艇で有名なアレ)もプロペラ機です。ジェットだとあまりに低速だと失速しますから。

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