日本初配備 米軍「F-15E」戦闘爆撃機やってきた 東アジアに“睨み” 空自F-15Jとどう違う?
一目でわかる戦闘爆撃機としての特徴
さらに、F-15EにF-111並みの機能を付加するために開発されたのが「LANTIRN」(ランターン)と呼ばれるシステムです。これは「Low Altitude Navigation and Targeting Infrared for Night」の略で、日本語に訳すと「低高度航法及び夜間赤外線照準装置」となります。
システムは「航法ポッド」と「照準ポッド」からなり、これで攻撃目標などをターゲティング(照準)して、ミサイルや誘導爆弾などを命中させます。今回の「アメリカフェスト」では、これら2種類のポッドを胴体下に装着した状態で公開されていました。
同システムの航法ポッドは内蔵する地形回避レーダーにより、最も低い設定では地表からおよそ30m(100ft)という地表スレスレの高さを、オートパイロットと連動させることで安全に高速飛行できる能力をF-15Eに付与しています。
照準ポッドは前面がサファイヤガラスの窓になっているのが特徴。内部のセンサーが外から見えます。このポッドは多機能で、目標の画像イメージをはじめレーザーによる目標追跡、測距、照準、目標の位置情報をGPS座標で精密誘導兵器に送信することが可能です。
また外見からわかるF-15Eのもうひとつの特徴といえるのが、複座型のコックピットです。前席にパイロット、後席にはWSOと呼ばれる兵装システム士官が搭乗します。WSOの主任務は、航法と精密誘導兵器の照準・投下などの操作ですが、後席にも操縦桿やエンジンスロットル、ラダーペダルなどが備えられているため、後席からでも操縦することは可能です。
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