「戦車先進国だったんじゃ…」第2次大戦初頭の激突でボロ出したフランス 露呈した大きな弱点とは?

世界で初めて旋回式の砲塔を搭載する戦車を開発したフランス。第2次世界大戦でもスペック的にはドイツより優秀な戦車を数多く揃えていましたが、緒戦のアニューの戦いから重大な弱点をさらしていくことになります。

機動力欠く戦車ばかりなのが問題に

 しかし、数日間の戦闘でドイツ軍が約50両の戦車を失ったのに対し、フランスは約120両もの戦車を喪失。ベルギー戦線の崩壊を防ぐことには成功したものの、大きな損害を負いました。

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数の上ではドイツ軍主力だったII号戦車(柘植優介撮影)。

 このフランスの苦戦には、戦車が歩兵支援用車両という思想から抜け出せていない、古い考えであったことが、おおいに影響したと言われています。ドイツ軍は1935(昭和10)年に再軍備を開始したときから、戦車同士の連携を重視し、新戦車の開発とともに無線の普及にも力を入れ、さらに車長用に喉の振動音を直接拾う咽喉マイクをいち早く採用していました。対するフランスは、無線が装備されていない車両が多く、連絡手段には手旗信号を用いるなど、個々の車両の連携が不十分でした。

 さらに、戦車の指揮をとるはずの車長が主砲の操作・装填まで担当する、すなわち砲手も兼任するという古い設計思想の車両が多かったことも大きかったとか。兼任すると、どうしても車長は周囲を広く警戒するといったことや、状況を見て攻撃を仕掛けるべきなのか、守勢に回るべきなのか、はたまた撤退しなければならないのか、といった判断が後回しになります。

 目の前の敵ばかり見続けることで、戦場の変化に対応できる柔軟な動きができなくなった結果、思わぬ損害を出したと言えるでしょう。

【今の戦車の形の元祖】世界で始めた旋回式の砲塔を搭載した「ルノー FT-17 軽戦車」ほか(写真)

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