旧駅名がストレートすぎ!? JR南武線の最閑散駅「津田山」 宅地に隠れた“ザ・工業廃線”の記憶

JR南武線で最も乗車人員が少ない津田山駅。どのような場所なのか現地を訪れてみました。小さな駅ですが、かつては貨物列車も発着。工業都市 川崎を支えた歴史が見えてきました。

市立小学校、実は工場跡に

 日本ヒューム管(現・日本ヒューム)とは、下水道管などに用いられるコンクリート製のヒューム管を製造する会社で、1940(昭和15)年、現在の津田山駅の南側に工場を設置しました。当時、南武線は私鉄の南武鉄道です。同じ浅野財閥系の会社だったため、工場の目の前に駅を設けるのは容易なことでした。ちなみに津田山へ改称された時、南武線は国有化されています。

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津田山駅に隣接する日本ヒューム管(現・日本ヒューム)の工場。製品はここから貨物列車で輸送された(写真提供:日本ヒューム)。

 工場があった場所は現在、市立小学校とスーパーマーケットになっています。2020年3月までは「スノーヴァ溝の口R-246」という屋内人工雪スノーボード場もあり、その閉業を告げるプレスリリースは日本ヒュームから発出されています。工場が閉鎖されてから久しいですが、土地の所有者は引き続き同社だったわけです。

 製造されたヒューム管は、津田山駅から貨物列車に載せて輸送されていました。駅の南口を出ると、小学校との境にある通路を歩くことになりますが、この辺りから工場へ引き込み線が延びていました。出荷を待つ大量のヒューム管が線路に沿って並べられていたそうで、その様子は津田山駅ホームからもよく見えたといいます。

 そして津田山駅にはもうひとつ、貨物輸送の拠点だった痕跡があります。現在の緑ヶ丘霊園の北側へも、引き込み線が延びていたのです。

【航空写真】津田山駅から延びていた廃線跡とは

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