旧駅名がストレートすぎ!? JR南武線の最閑散駅「津田山」 宅地に隠れた“ザ・工業廃線”の記憶

JR南武線で最も乗車人員が少ない津田山駅。どのような場所なのか現地を訪れてみました。小さな駅ですが、かつては貨物列車も発着。工業都市 川崎を支えた歴史が見えてきました。

住宅のあいだ 踏切脇… 不自然なスペース

 線路は久地駅方面へしばらく南武線と並走した後、現在の「川崎市子ども夢パーク」付近で西へ向きを変え、弧を描くように敷設されていました。向かう先は土取り場。霊園になっている辺りは当時、セメントの材料となる粘土の採掘場だったのです。

 粘土はヒューム管と同じように、津田山駅から川崎臨港部へ輸送されていました。当時の記録には、「土取り線」(引き込み線)へ蒸気機関車が入線し貨車を牽引したという記述も見られます。

Large 20230624 01
土取り線はこの住宅のあいだを通っていたとみられる。空間はかつての線路に沿ってカーブしている。写真を一部加工(2023年5月、大藤碩哉撮影)。

 土取り線跡は駅側で日本ヒュームの敷地内を通るほか、それ以外の区間は廃線となって久しく周囲は宅地されているため、痕跡はほとんどうかがえません。唯一、霊園手前の道路が廃線跡と重なるほか、住宅のあいだにカーブした不自然な空間が見て取れます。

 また土取り線は途中で分岐し、さらに久地駅方面へと延びていた可能性があります。古い航空写真に線路が写っているほか、昭和40年代に沿線で撮影された写真には、現在の津田山第二踏切付近で、草に覆われた線路に車止めが設置されている様子が収められています。

 現地を訪れると、線路はとうに撤去されているものの、踏切用地が3線分確保されていて広いうえ、かつて線路が延びていたであろう方向を見ると、住居が廃線跡に沿って後退しているのが分かりました。

 南武線の小さな駅、津田山。歴史をひも解くと、意外な一面が見えてきます。

【了】

【航空写真】津田山駅から延びていた廃線跡とは

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス