台湾空軍「旧式機で耐えるかも」米国の新型F-16納入遅れで中国への対応が急務に

新型コロナの影響がまだ残る。

ひとまずミラージュの戦闘機の延命を模索

 台湾空軍(中華民国空軍)司令部は2023年7月31日、アメリカからのF-16V(ブロック70)戦闘機の納入の遅れに対応するために、旧式化した一部のミラージュ2000戦闘機の延命を検討していると発表しました。

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台湾空軍で運用されているミラージュ2000(画像:中華民国空軍)。

 台湾は2019年に、アメリカのロッキード・マーチンから66機のF-16Vを80億ドル(約1兆1300億円)で購入する契約を結んでおり、最初の機体は2023年の冬頃までには納入される予定でした。しかし2023年5月、新型コロナウイルスによりパンデミックの影響などによる遅れで、最短でも2024年夏まで機体が届かないことが明らかとなりました。

 台湾は、中国軍の戦力増強に対し対抗するために、戦闘機部隊の更新を急いでおり、現在保有する140機以上のF-16A/Bを現在F-16Vに改修中です。さらに新しいF-16Vを配備することで、200機以上というアジア最大のF-16戦闘機の部隊が誕生する予定でした。

 新型機の遅延を受け台湾空軍では、現在残っている54機のミラージュ2000シリーズのマルチロール型であるミラージュ2000-5、数機の耐用年数を延長するため、製造元であるフランスのダッソー・アビエーションと協力した研究が進行中とのことです。

 なおミラージュ2000-5は、アメリカからのF-16Vが到着後に全機退役となる可能性が高いとみられていた機体です。

【了】

※一部修正しました(8月7日12時50分)。

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