誰が直すんだ「レオパルト2」 ウクライナ戦車の修理工場めぐり西側に溝? “供与のその先”で思惑交差

ウクライナにしてみれば、供与されるも破壊された西側の戦車は、なるべく前線に近い場所で修理のうえ復帰してほしいところでしょう。そこで、隣国ポーランドに修理工場を建設する話が持ち上がりますが、一筋縄ではいきませんでした。

ドイツとポーランド、決して仲は良くない…

 2023年初めまで、ドイツはレオパルトの供与に消極的でした。ほかの国々もいざ供出する段階になると自己都合が優先し、仕様を統一できないどころか品質もバラバラという有様。国名は伏せますが、ある国はレオパルト2A4を自軍の長期保管(放置)品から引っ張り出したものの、「これを送ったら却ってウクライナ兵を危険にさらす」と気づいたそうです。

 また、ドイツとウクライナのあいだに位置し、「兵站基地」となっているポーランドも、ドイツとの関係は良好とはいえません。そもそもポーランドは歴史的経緯もあり、ドイツを安全保障の同盟国として信頼していないとさえいわれます。

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PGZ傘下のブーマ戦車工場に並んだレオパルト2(画像:Bumar Armored Plant)。

 レオパルト2のメーカーであるラインメタルとクラウス・マッファイ・ヴェグマン(KMW)が合弁会社を設立し、ポーランド国営軍需メーカーPGZと共同で、5月末までにポーランドのグリヴィツェとポズナンに共同戦車工場を建設する計画を立てたものの難航しました。修理費はドイツが負担することになっていましたが、ドイツのシュピーゲル紙によれば、「PGZは戦車の損傷を診断するだけでも1両あたり10万ユーロかかると主張し、一方ラインメタル/KMWは、診断費用は1万2000ユーロで済むと反発、真っ向から対立した」と報じました。

 金を払うドイツから見れば、ポーランドが「ぼったくろう」としていると受け取ったようです。相互の不信感は根深いものがあるようで、ドイツの経済紙ハンデルスブラットが7月中旬に「共同戦車工場計画は白紙撤回か」と報じるほどでしたが、結局7月24日に合意に達したことが公表されています。

【無残…】ロシアに破壊された西側の車両

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