やっぱりキング・オブ・深夜バス 西鉄「はかた号」個室 従来型にあって新型にないものとは

車庫で新型にご対面!

 ところで新型の「はかた号」はどんな車両なのか、筆者は今回、西鉄バス博多営業所でそちらも取材することができました。

 従来型と比べ、プレミアムシートは横幅が6cm拡大されており、クッション性もかなり増しました。枕も備え付けられ、かなり快適です。付帯機能はあまり変わりませんが、カーテンが横引きからロールカーテンとなり、ワイヤレス携帯充電器が設置されています。また、荷物置き場が省略されたものの、動かせる足置き台が追加されていました。読書灯は可動式ではなく、天井設置に。惜しむらくは個室内の「プライベートガラス」がなくなり、前面展望が楽しめなくなったことです。

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西鉄バス博多営業所にて、新型のプレミアムシートを見せていただいた(2023年7月、安藤昌季撮影)。

 ビジネスシートにも着座しました。本革とモケットの組み合わせは変わりませんが、ダブルクッションとなり、座り心地は向上しています。リクライニング角度は143度、座席幅は46cmです。

 従来型もご厚意で見せて頂きました。清掃員が「これ、知っているかな」と、プレミアムシートの荷物棚から黒いシートカバーを取り出します。

 清掃員によると、2階建てバス時代のプレミアムシートに搭載されていた、座席の上に置くマッサージ器具とのこと。全席に設置されているわけではなく、一部にのみ搭載されているため、運がよければ使えるという裏メニューのようなものです。思わぬ旅のアクセントですが、今回筆者が乗車した車両では、お目にかかれませんでした。

【了】

【これで14時間いける!】個室「プレミアムシート」(写真)

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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