「初めての海外遠征だ!」空自F-35戦闘機オーストラリアへ 実施には2国間協定が大きく関係か?
日豪協定で部隊の相互訪問と協力がスムーズに
日本とオーストラリアの2国間で今年(2023年)の1月6日に締結した「日豪円滑化協定」。それが今月13日に発効しており、今回の機動展開訓練はその協定下で実施されています。
円滑化協定では、双方の部隊が相手の国に訪問して協力活動を行う際に、その手続きと部隊の地位をあらかじめ取り決めています。具体的には、部隊入国時のビザの取得や審査を免除するということや、武器弾薬の持ち込み手続きを簡略化することなどが盛り込まれており、これにより相手国への部隊移動がよりスムーズに行えるようになります。
外務省も「両国部隊間の協力活動の実施を円滑にし、両国間の安全保障・防衛協力をさらに促進するとともに、日豪両国によるインド太平洋地域の平和と安定への一層の貢献を可能にするものです」と本協定の意義を説明しています。
インタビューに答えた岡本2佐も「本機動展開訓練は日本とオーストラリアのRAA(円滑化協定)が適用される初めての訓練です。ですので、この訓練についてはそういったロジスティックを含めまして、非常にスムーズに調整できたと認識しています」とオーストラリア空軍のインタビューで説明しています。
なお、今回は航空自衛隊がオーストラリアを訪問しましたが、8月末にはティンダル空軍基地に所在するオーストラリア空軍第75飛行隊から、6機のF-35Aとその支援機が来日し、日豪共同訓練「武士道ガーディアン2023」が日本国内で実施される予定です。
【了】
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info
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