無人機パイロットが「ブラック仕事」って? 陸自「戦闘ヘリ全廃」への懸念 米でなり手不足が深刻なワケ

防衛省では、陸上自衛隊の対戦車・戦闘ヘリコプターや偵察ヘリコプターを全廃し、無人航空機、いわゆるUAVで代替する計画です。ただ、高性能化が進む無人機といえども、メリットばかりとはいえないようです。

無人機だと第六感が働かない?

 本格的な無人攻撃機の最初と言われているのは、1995年からアメリカ軍で運用が開始されたRQ-1(現MQ-1)です。現在は後継となるMQ-9に更新されていますが、これら無人機の愛称である「プレデター」は、無人機のなかでは比較的よく知られています。

 ちなみに、RQ-1(MQ-1)の後継であるMQ-9はアメリカ空軍が扱い、RQ-1(MQ-1)の派生であるMQ-1Cはアメリカ陸軍が運用していますが、それぞれ対地攻撃用の装備を備えています。

 これら無人機はもちろん、撃墜されても操縦手が命を落とすことはなく、人的損害がないのがメリットです。よって、不時着や緊急脱出などでパイロットが行方不明や捕虜になることがないため、捜索する必要もありません。

 また、有人機と比較して機体重量が軽いことから低燃費で、滞空時間も長くとることが可能です。さらにはパイロットのために設けられたコクピットのスペースに追加の機材を乗せることができるため、有人機よりも優れた積載性能を持たせることができるでしょう。

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アメリカ空軍で使用されている無人機MQ-9(画像:アメリカ空軍)。

 では、無人攻撃機は有人の攻撃ヘリコプターの代替、すなわち任務をそのまま引き継ぐことは可能なのでしょうか。

 答えは「イエス」でもあり「ノー」でもあります。

 これはその状況によって答えが異なるからで、一概にどちらが優れているとはいえないからです。

 たとえば、敵の脅威レベルが高い空域での活動となると、パイロットの命を危険に晒す必要がない無人機の方が安心できます。その一方で、人間が持つ感覚のひとつである「直感」に関しては、モニター越しに遠隔操作するパイロットには感じることができません。

 実はこの「直感」が戦場では戦況を大きく左右するともいわれています。いわゆる「戦場の勘」と呼ばれるものですが、数値化するなどの可視化が難しいため、他者に伝わりにくいという側面もあります。

 とはいえ、無人機は一般的に有人機よりも高度なセンサー類を搭載しているため、ベテランの勘に頼ることなく、訓練を受ければ誰でも操縦できるようになるでしょう。ただし、誤射の可能性は無人機の方が高いともいわれています。

【画像】えっ…!これが引退間近の「陸自ヘリコプター」です

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