重巡じゃゴジラに勝てない…戦艦「大和」ならどうよ!? 世界最大の戦艦が勝つために必須の戦法とは

「ゴジラ」のアレが一番の脅威!

 ただ、主砲弾で致命傷を与えられなかった場合は「ゴジラ」の反撃を受けます。そこで焦点となるのがスピードです。

「ゴジラ」の泳ぐスピードは不明ですが、新生丸と年代が近い海上自衛隊の掃海艇1号型は最大11ノット(約20.4km/h)です。「ゴジラ」は新生丸になかなか追いつけませんでしたし、駆逐艦が捕捉できる程度の移動速度で、そこまでのスピードはなさそうなので、奇襲されないなら27ノット(約50km/h)の「大和」は距離を取り続けられるでしょう。

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1944年10月24日、レイテ沖海戦にて戦闘中の「大和」(画像:アメリカ海軍)。

 ただ、潜水されると厳しいかもしれません。「ゴジラ」は砲撃目標としては身長50.1mで小さいため、砲弾の着水で水柱が立つなか、潜水されると厄介です。潜って接近され、「高雄」のように圧し掛かられたなら、体重2万tの衝撃の前では「大和」の装甲も役には立たないと思われます。

 何より、「ゴジラ」には最大の武器といえる放射熱線があります。これが命中するとひとたまりもないことは明らかです。なので、できることなら観測機や偵察機などを飛ばして、間合いを取りつつ砲撃し続ける長時間の間接照準射撃で、ダメージを与え続けたいところです。

 この両者の対決は、46cm主砲が「ゴジラ」の表皮を貫通するか、口内に命中するなら「大和」の勝利。致命傷を与えられず、接近されるか放射熱線を受ければ「ゴジラ」の勝利に終わると筆者(安藤昌季:乗りものライター)は考えます。

 日本が生んだ史上最大の戦艦「大和」と、同じく日本が生んだ最も有名な大怪獣「ゴジラ」。両者が激突したらとイメージすると、ハナシは尽きそうにありません。

【了】

【デカっ!】これが戦艦「大和」の46cm主砲弾、実物です(写真)

テーマ特集「『ゴジラ』登場兵器総まとめ! 旧軍戦闘機から自衛隊の戦車まで」へ

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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