「PAC-3をアメリカへ輸出」=安保政策の大転換! 輸出強化が“日本の抑止力”につながる? 何がどう変わるのか

2023年12月、日本政府が防衛装備移転三原則を改正するとともに、アメリカに対して地対空ミサイル「PAC-3」を輸出すると発表しました。これは単なる自衛隊装備の輸出ではなく、日本政府の安全保障政策が大きく変わった瞬間でもあります。

三原則と運用指針の改正で何が変わった?

 それでは、今回の改正により、防衛装備移転三原則とその運用指針は、どのように変更されたのでしょうか。

 まず、防衛装備の移転に関する幅が広がりました。たとえば、これまでは日本が外国からのライセンス(許諾)を得て製造している装備、いわゆる「ライセンス生産品」について、基本的にアメリカからのライセンスを得た装備の部品のみを、アメリカの輸出管理制度に基づく許可を得た国に対して移転することが許されてきました。

 しかし、今後はアメリカ以外の国からライセンスを得たものであっても移転することが可能となり、さらに部品のみならず完成品そのものも対象になりました。これについては、冒頭に記したアメリカへの地対空ミサイルシステム「PAC-3」の弾薬提供という形で、すでに具体化しています。

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海上自衛隊の掃海艇「えのしま」(画像:海上自衛隊)。

 また、日本の安全保障に資するもので、かつアメリカ以外の国に対する防衛装備の移転には、「救難、輸送、警戒、監視及び掃海」のいずれかに該当する装備のみが許される、という限定(5類型)が付されています。

 変更後もこれはそのままです。ただし、この5類型に該当する任務を行ううえで必要な武器、さらに自己防護用の武器については、あわせて移転してもよいようになりました。たとえば、掃海艇に搭載されている機雷処分用の機関砲や自走式機雷処分用弾薬、さらに接近する敵のミサイルを迎撃するための「近接防御火器システム(CIWS)」などです。

【見たことある?】これがアメリカに輸出する「PAC-3」の弾体です(写真)

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