「小笠原に空港」どうなった 現状の建設案“使用機材”次第? トキエア&佐渡との“共通点”も

運航開始した新航空会社トキエアが、目玉の就航地としている佐渡空港よりも、現在の海路のみで、アクセスが難しい場所が存在します。それが「小笠原諸島」です。かねて空港の設置が検討されていましたが、現在はどのような状況なのでしょうか。

1990年代から「空港作るぞ」の動きが

 新潟を拠点とする航空会社、トキエアが2024年1月末より運航を開始しました。同社は将来的に現在航空路線のない新潟の離島・佐渡空港へ就航を計画しており、同島と本州の新たなアクセス手段を構築する見込みです。

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定期便デビューしたトキエア機(画像:トキエア)。

 しかし日本には、こういった海路のみの離島がまだ多く存在します。その代表例が、本土から約1000km離れた小笠原諸島です。同島では長年「小笠原空港」を作ろうという動きはあるものの、2024年現在はまだ検討の段階にあるようです。

 佐渡も小笠原も、他国と国境を接し、排他的経済水域を管理するうえで重要とされる「有人国境離島」です。このため小笠原村でも長年にわたり空港の設置を要望してきた経緯があります。

 現在の小笠原空港諸島と本土の往来は、片道24時間かかる東京線の定期船のみ。加えてこれも週1便しかありません。

 小笠原空港建設の動きがはじまったのは、1990年代のことです。1995年には父島の北に隣接する兄島に1500mの滑走路を持つ空港をつくり、そこから父島へロープウェーで移動するという空港案が策定。ついで1998年に父島南部の時雨山周辺に、1720mの滑走を持つ空港をつくる案が策定され、空港の場所も一度は決定しました。

 ただ、これらの予定地は環境庁の意向などを踏まえ、自然保護の観点から撤回を余儀なくされたのです。

 以降、同島の別のところに空港を建設する案のほか、父島から270km離れた硫黄島に空港をつくり、小笠原諸島とヘリ便で結ぶ案なども検討されましたが、これらは案から除外されました。

 またいわゆる一般的な旅客機ではなく、水陸両用飛行艇を用いて空港アクセスを確保する計画も出現。海上自衛隊のUS-2を民間輸送に利用するプランが想定されたものの、「US-2は、メーカーによれば民間転用の見通しは無い」(東京都の資料より)となったことで、運航できる民間水上航空機がないことなどから、こちらも取り下げられています。

【地図】スゴイ場所だ… 現「小笠原空港」建設予定地

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