超イカつい! 大型トラック用「カンガルー・バー」なぜ海外では“必需品”なのか 車両保険が安くなることも!?

クルマの前面を、いかにもイカつい印象にする「カンガルー・バー」。日本では少なくなりましたが、海外の一部では現在も必需品です。それら地域では、走行不能=死に直結しかねない危険な場所があるからです。

日本じゃ想像ムリ! 海外の過酷な道路状況

 日本で「カンガルー・バー」がメジャーでなくなった理由、それは歩行者保護に逆行するからです。車体前方に鉄でできた突起物が付くので、歩行者や自転車などのいわゆる交通弱者と接触した場合、その被害が大きくなる恐れがあります。

 ゆえに、日本ではメーカー純正から姿を消し、社外パーツでのみ残るようになったと言えるでしょう。なお、ブームの最後の方にはプラスチック製の「カンガルー・バー」もどきと形容できるようなものもありました。

 では、オーストラリアなどで走る車両が「カンガルー・バー」を装着する理由はなんでしょう。それは万が一、事故が起きた場合の車両とドライバーの生命を守るためです。

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「カンガルー・バー」のクローズアップ写真。太いパイプとフレームで作られているが、軽量化も考えてアルミやステンレス製のものが多い(布留川 司撮影)。

 カンガルーといえばオーストラリアを代表する動物であり、国獣として飛行機の国籍マークなどではシルエットとして用いられるほど、同国の代名詞的存在として浸透しています。しかし、野生に生息する個体は大きいものでは体重が80kgもあり、これが高速で走る車両と衝突すれば車体に深刻な損傷を与えることになります。特に車体前部のフロントグリルにぶつかった場合、その中にあるラジエーターやエンジンが破損して、最悪、走行不能になる可能性もあります。

 車が走れなくなった場合、日本ならばロードサービスを呼べばそれで済みます。しかし、オーストラリアの場合、国土の大部分が荒野と砂漠であり、トレーラーやトラックのような長距離運行の車両は集落すらない僻地を走ることが多く、そのような場所で車が走行不能になることは文字通り、ドライバーの生存に繋がる深刻な事態といえるでしょう。

 筆者(布留川 司:ルポライター・カメラマン)は以前、オーストラリアに行った際に現地のトラックドライバーにハナシを聞きました。彼は僻地運行の危険性について、「オーストラリアの自然や野生動物は尊いものだが、それが人に優しいというワケではない」と語ってくれました。

【まるで大蛇!】オーストラリアの「ロード・トレイン」運転席からの視界も(写真で見る)

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