なぜ都心は雪に弱い?「雪に不慣れ」だけじゃない “ちょっとの雪で大騒ぎ”するだけの合理性

積雪量ではなく、滑りやすさで判断しなきゃ

 もちろん、タイヤメーカー各社は、この水膜を取り除く技術を開発し続けています。しかし、それでも完璧とはいえず、JAFが行ったユーザーテストでは、坂道の途中から発進した場合、スタッドレスタイヤでも滑ってしまうという結果が出ています。

 そこで必要になるのが、タイヤチェーンです。

 タイヤチェーンとは、昔ながらの金属製のものや、ウレタンやゴムを使ったもの、近年では合成繊維を使った布製チェーンも開発されています。

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高速道路の除雪状況(画像:国土交通省)。

 一般的に、チェーンはスタッドレスタイヤよりも雪深い、豪雪地帯で使うといったイメージが強いかもしれません。ゆえに雪が少なければ、まずはスタッドレスタイヤ、そしてそれでも無理な場所ではタイヤチェーンと思われがちです。

 しかし、タイヤチェーンの使用を判断する基準に雪の量はあまり関係ないといえるでしょう。雪が少なくても滑りやすい状況なら、迷わずタイヤチェーンを使った方が良いのです。

 実際、一度スリップしても、チェーンさえあれば脱出できることが多いのも事実です。前述したように関東の雪はスリップしやすいもの。北海道や東北でスタッドレスタイヤが多用されているからといって、関東でもスタッドレス履いておけば大丈夫、と過信せず、状況に応じてタイヤチェーンを使った方が適切だといえるでしょう。

【チェーンやスコップ以外に超重要なものも】積んでおくと安心! これが積雪地を走る際に必要なものです

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