これも「災害派遣」? 自衛隊はどこまで頼りにされるのか 広すぎる任務 時には心だって病む

災害派遣で心を病んでしまうケースも

 また大規模な事故でも派遣される場合があり、1974年11月に発生したタンカーと貨物船の衝突事故では、炎上し曳航中だったタンカーが漂流し始めてしまい、その速やかな海没処分のために護衛艦や潜水艦、哨戒機が出動し、砲撃と雷撃、そして爆撃などによりタンカーを「撃沈」したケースもありました。

 ほかにも、2020年からの新型コロナウイルスのパンデミックにおいては、医官や看護官といった医療関係の隊員が支援のため医療機関に派遣されたほか、東京と大阪にワクチンの大規模接種会場を設置し、運営したことも記憶に新しいところです。

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令和6年能登半島地震で被災地の給水支援にあたる航空自衛隊の隊員(画像:航空自衛隊岐阜基地)。

 伝染病での災害派遣は、人間のものだけとは限りません。口蹄疫、豚熱、鳥インフルエンザといった特定家畜伝染病の流行に際しては、まん延を防ぐため感染した牛や豚、鶏が出た農場やその周辺における殺処分などの防疫措置を速やかに実施するため、人員確保が不十分な場合に自衛隊による災害派遣が行われています。

 2022年度に北海道から鹿児島県にかけての13道県で発生した鳥インフルエンザに対しては、のべ約3万3000人もの隊員が活動して、鶏の殺処分を実施しました。牛や豚の場合、薬剤注射による殺処分が認められるのは獣医のみなので、自衛隊は家畜の誘導や死体の埋却処分を担当します。

 しかし、鳥インフルエンザの場合は二酸化炭素によるガス殺が中心で、隊員自身が殺処分を担当することもあって、派遣の経験から心を病んでしまうこともあるといいます。

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