いよいよデビュー「新・山形新幹線」E8系 秋田E6系と似てる…?“ずんぐりむっくりアタマ”だけじゃない違い

コンセント位置を変えてトラブルも回避

 座席は、普通車が上から黄色から紅色のグラデーション、グリーン車が青緑色、床には最上川をイメージしたデザインが施されています。

 車内の印象もE6系に似ていますが、車内設備で目につく大きな変化が、コンセントが「肘掛けの付け根」にあるという点でしょう。既存の新幹線車両では前の座席の足元や壁下、あるいはJR東海のN700Sでは肘掛けの先端に付いていました。

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山形新幹線の新型E8系電車(乗りものニュース編集部撮影)。

 E8系でコンセント位置を変えたのは、これまでの場所だと、乗客がコードに足をひっかけるという課題があったからだとか。当初は肘掛けの下裏に設置する案もあったそうですが、万一の破損で感電するおそれがあると考え、付け根の位置に変更したそうです。
 
 ほかにも、最新のバリアフリー基準に対応して車いすスペースも当初から確保されています。

 また、目立たない部分ながら着雪防止として台車ヒーターを採用。一方、モーターを制御するVVVFインバーターは最新技術のSiC(炭化ケイ素)半導体ではなく、従来のIGBT素子が使われています。この点もE6系と同じにすることで設計・製造コストを抑えていますが、E6系で採用された、カーブ通過時に車体を横へ傾ける「車体傾斜装置」は採用されていません。

 山形新幹線の新形式車両としては、1999(平成11)年のE3系からじつに25年ぶりの登場となる、新型E8系。ちなみに、最高速度が引き上げられたことで、東京~山形・新庄間の所要時間が4分短くなるほか、「つばさ」と併結する東北新幹線「やまびこ」の車両がE2系からE5系に変更されます。

【了】

【鮮やか!】これが新型E8系の車内です(写真)

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