「ザ・国鉄」思わぬ共演!? 最後の「国鉄型気動車急行」終焉のはずが、“お隣の路線”で復活のワケ

ロングシートでも座席指定料金が必要

 小湊鉄道に向かうべく普通列車で戻ります。車両は国鉄形を模したキハ20形1303で、時間が経って落ち着いた外観には国鉄感を感じました。いったん大多喜駅で列車を降り昼食をとってから、いすみ300形で上総中野駅へ。

 小湊鐵道の観光急行は全車指定席で、ロングシート部分でも座席指定料金がかかります。上総中野駅にいた乗客から、いすみ鉄道の職員に「どうやったら乗れるのか」という質問が出ましたが、あまり把握されていない様子。思わず「次の養老渓谷駅までは全車自由席です。養老渓谷駅より先は指定席なので、列車の乗務員か駅係員に相談するといいですよ」とアドバイスしました。例えば「ロングシートは料金不要の自由席」とした方が、現場の混乱が少ないように感じました。

 やって来た小湊鐵道の観光急行は2両編成で、朱色の旧国鉄首都圏色でした。行先や列車種別を示す看板「サボ」のデザインも国鉄形そのものです。

 14時14分、「急行4号」は上総中野駅を出発しました。「房総里山トロッコ」は隣の養老渓谷駅までしか来ないため、いすみ鉄道から小湊鐵道の観光列車に乗り換えるのは初めてです。

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小湊鐵道の観光急行キハ40形車内(2024年3月、安藤昌季撮影)。

 こちらも進行方向左側は太陽が降り注ぎます。セミクロスシートでトイレ付きですが、残念ながらトイレは使用不能。ボックスシートは国鉄型らしい少し柔らか目の座り心地です。ロングシートのキハ200形しか乗ったことがなかったため、クロスシートから見る風景に感動しました。

 ただ、運行初日にもかかわらず側窓がかなり汚れていました。車窓からは美しい菜の花が見られますが、窓を開けないと景色の写真が撮れないほど。有料の観光列車としては、これは何とかしてほしいと感じます。

ところが復活! 国鉄型の気動車急行(写真)

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1件のコメント

  1. ぼくのかんがえるさいきょうのかんこうれっしゃ