離陸後も車輪ぶらぶら…じゃない! 旅客機が上空で主脚を「ぴーんと傾ける」理由
旅客機が離陸直後や着陸前などで、上空でも車輪を出したまま飛ぶシーンで、2対4輪以上の主脚を持つ旅客機では、主脚が機首側・尾翼側に傾くという現象が発生します。なぜ、このようなことが発生するのでしょうか。
格納スペース上の都合?
旅客機の離着陸時に車輪で走行し、上空では空気抵抗を減らすなどの目的から車輪をしまいます。ただ、離陸直後や着陸前などで車輪を出したまま飛んでいる状態で、車輪を機体に垂直ではなく、あえて機首側、もしくは尾翼側に傾けられます。なぜでしょうか、
これは2対4輪以上の主脚を持つ旅客機の場合です。整備士によると、この主脚の傾きは格納スペースの都合上、生じるものといいます。
多くの旅客機では、胴体の中心部、主翼の付け根あたりに格納スペースがあり、主脚を内側へ折り込むようにして車輪をしまいます。この際、限られた格納スペースに無駄なく、効率的にしまえるよう主脚に角度をつけるとのことです。
現在飛んでいる旅客用モデルの多くでは、前の車輪が下がった状態の角度でしまわれるよう設計されているのが一般的だそう。同社で運航されているボーイング767、エアバスA350は地上から離れると前下がりの状態になり、そのまま格納されます。
これらと比べて、少し変わった動きをとるのがボーイング777です。777は大型の旅客機で、そのぶん主脚も車輪の数が多く、1本あたり3対6輪となっています。
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