戦闘機から人型に変形、意味ある?『マクロス』のバルキリーは実在したら使えるのか “手足だけ出す”モードも実は恐ろしい?
敵の軍服を奪って着るなんて動作も
戦闘中の変形にパイロットが耐えられるのか……という問題はさておき、「バルキリー」は現有戦車どころか戦闘ヘリコプターより速いスピードで移動しつつ、離れたらミサイル、近づくとガンポッドで戦車の薄い上面装甲も狙ってきますから、陸上兵器としては厄介な存在と言えるでしょう。
なお、劇中では「ゼントラーディ」兵を、展開した腕部で殴るといった描写も見られました。強度も、歩道橋に突っ込んでも大破しないほどなので、現用兵器より上なのは確実です。
他方で、人型形態である「バトロイド」では、指で卵が掴めるほどの作業性を持っているため、劇中では「ゼントラーディ」兵の軍服を奪って着るという、ある意味「人間味あふれる」細かな動作も確認できます。
この手先の器用さを活かせば、塹壕を掘ったり「竜の歯」のような対戦車障害物を手に持って配置したりと、重機や建機などと同様の作業機械として大活躍しそうです。加えて前出したように「エネルギー変換装甲」で撃たれ強いので、ドローン攻撃程度では破壊できなさそうですし、状況によっては戦車を「踏みつぶす」ような立体運動も可能化もしれません。
たとえるなら「ファイター」形態はまさしく戦闘機、「ガウォーク」では戦車および攻撃ヘリコプター、そして「バトロイド」は戦車と作業機械とでも言えるでしょうか。
さすが異星人の技術を導入した可変戦闘機「バルキリー」。実在したらかなり活躍しそうですが、それだけの高速力と可変機構を動かすための動力源となる高出力エンジンをまず生み出すのが先決なのかもしれません。
【了】
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
戦闘機から人型なら、もっと前にライディーンがありますけどね。マクロスの場合、実在する戦闘機ににているや3段階(中間段階)の変形という違いはあるが。
また戦闘機とはちがうとはいえマグマ大使のロケットから人型に変形しているのは源流といえなくもない。