大井町線で成功の東急「Q SEAT」なぜ東横線で不振? 地下鉄直通も最善じゃない座席指定サービスの“明暗”

東急東横線の座席指定サービス「Q SEAT」は、開始から1年足らずで見直しを迫られました。利用が芳しくないようですが、改善策として直通する地下鉄線から運行してはどうかという声も聞かれます。ただ他社の例を見ると、これも最善ではなさそうです。

ではなぜ東横線では振るわない?

 しかし東横線では事情が異なります。渋谷駅は夕夜間、1時間あたり2本の始発急行に加え、地下鉄副都心線から直通する通勤特急4本、急行2本、東急新横浜線直通急行2本が運行されています。どうしても座りたい人でなければ先着する通勤特急や急行を利用するでしょうから、東横線の渋谷始発急行はもともと座りやすい列車です。

 中目黒駅、自由が丘駅から乗車する乗換客に着席機会を提供する意味はありますが、長くても30分程度しか乗らない路線で、30分間隔の列車を狙って、わざわざ500円を支払って着席するかといわれると、利用が伸びないのは当然かもしれません。

 渋谷始発の需要開拓は困難なので、副都心線直通列車へのサービス拡大が必要との指摘があります。実際、東急は乗りものニュースの取材に「他社線への直通も含めた様々なサービス改善を検討する」と答えていますが、既存の地下鉄直通座席指定列車は軒並み苦戦しているのが実情です。

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地下鉄千代田線から小田急線へ直通する、ロマンスカー車両を用いた「メトロホームウェイ」(画像:PIXTA)。

 小田急ロマンスカーは2008(平成20)年から地下鉄千代田線への直通運転を行っていますが、平日朝の上り「メトロモーニングウェイ」こそ好調なものの、夕夜間の下り「メトロホームウェイ」は空席が目立ちます。2017(平成29)年登場の西武池袋線・地下鉄有楽町線直通「S-TRAIN」、2020年登場の東武伊勢崎線・地下鉄日比谷線直通「THライナー」も、乗車率は高いとはいえません。

 通勤ライナーの先駆者で、抜群のブランド力を持つロマンスカーは、本線では根強い人気を持っていますし、西武新宿線の「拝島ライナー」、東武東上線の「TJライナー」も好調です。ところが競争力があるはずの地下鉄直通列車は振るわないのです。

【有料列車のお手本?】高い利用率を誇る路線(列車)とは

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