「この車両、もとは価値1円だった」…自前改造で“ウン千万円”に変身! 空港の働くクルマ“EV化”現代の錬金術

ANAグループで空港の車両整備を担う会社が、EV化した特殊車両の“初号機”を公表しました。減価償却を済ませた古い車両を自社でレストア、EV化し、その価値を1千万倍以上に高めるという日本初の取り組みです。

投入も早いぞ!

 今回のEVベルトローダー車は、搭載するリチウムイオンバッテリー、BMS(バッテリーマネージメントシステム)、その上位にあるECU(電子制御ユニット)、外部の充電器など、すべての部品の調達や組み合わせは、全日空モーターサービスが独自に考えたものです。辻村社長は、こう話します。

「全日空モーターサービスでは40車種の車両のメンテナンスを手がけているが、それだけでなく、板金、塗装など、この工場ですべての役割が発揮できる。(EVコンバージョンという)レストアのすべてができる環境があり、我々の整備士は、そういった能力を十二分に持っているということをお伝えしていきたいと思います」

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EVコンバージョンは「魅力あるビジネス」と語る全日空モーターサービス・辻村和利社長(中島みなみ撮影)。

 このEVコンバージョン初号機は、整備工場を飛び出し、駐機場での作業でテストされることになります。開発者である整備士の手を離れ、作業オペレーターが運転することで新たな視点を加えて、走行感覚や荷役感覚を調整して、2024年夏頃をめどに羽田空港での運用開始を目指します。

 辻村氏は今後の予定を次のように話します。

「今後のスケジュールとしては、今年度はプラスで約2台を改造予定。また、次年度以降は、より効率的でコストをセーブした新しい改造を引き続き目指して、さらに年間数台の電動化を継続する予定です」

 航空機支援車両にも持続可能な電動化への道筋が示されました。

【了】

【え、これ直したの…?】よくぞ蘇らせた! EV化する前のベルトローダー車(写真)

Writer:

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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