驚愕!「日本一短い駅間」なぜ誕生? 短すぎて「ほぼ同じ駅だろ!!」←明確に違うといえる理由

やっぱり? 片方は廃止予定だった

 現在の状況になったのは1985(昭和60)年からです。この年に清和女子中学・高等学校が現在地に移転し、最寄り停留所として清和学園前停留所が開設されたのですが、それまであった一条橋停留所を使っていた住民から「廃止しないでほしい」との要望があり、両方が残されたのです。

 それほど利用が多い区間ではないため、停留所を通過する電車も見られました。運転席の後ろから見ると「同じ駅」かと思うほど近い両停留所の風景は、珍しい鉄道場面といえるでしょう。

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一条橋停留所(安藤昌季撮影)。

 なお、同一駅扱いなものの名称が異なる近距離停留所としては、広島電鉄本線と宇品線が接続する、紙屋町東停留所と紙屋町西停留所(いずれも広島市中区)があります。航空写真で測ると80mほどの距離です。両停留所は正式には「紙屋町」で、停留所番号も同じ「M9」。さらに200m離れた宇品線の本通停留所も同一駅扱いなので、三者は“とても広い構内の駅”ともいえるでしょう。

 つまり、とさでん交通の一条橋~清和学園前間は同一名称の駅(停留所)より近いということになり、今後も日本一近い駅の座は揺るがなさそうです。

【了】

【写真】近すぎっ! これが日本一短い駅間です

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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コメント

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1件のコメント

  1. 清和学園は2026年度末に廃校となります。
    このため、電停も廃止が予想されます。
    日本一近い駅もあと2年ほどかと思われます。