サンライズの最安値寝台「ソロ」 上段と下段どっち派? 同額で何が違うのか

列車のほかの設備をよく使うなら…

 下段室の総評ですが、出入りが楽なのは素晴らしいことです。ただ、側窓が上段より小さいこともあり、個室扉を閉めた時には相当な圧迫感があります。特に、寝台の狭い方を背中にした場合は顕著です。狭い場所が苦手な人にはあまりお勧めしません。また、荷物置き場が入口の床置きだけなので、大きな荷物を持ち込むと狭くなります。

 居住性に優れているのは、個室の広い部分を背中にでき、狭い方に足を向けられる個室です。高松・出雲市行なら11・13・15・17・19番、東京行きなら1・3・5・7・9番個室です。筆者なら空いていれば、高松・出雲市行は13か15番を、東京行きなら5か7番を選びます。車両中央部で乗り心地がよいからです。

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ミニラウンジが近い(安藤昌季撮影)。

 最後に、上段と下段のどちらがよいかですが、個室内で過ごしている時の快適さは上段だと思います。室内の解放感が下段とは違い、1グレード上の「シングル」下段と同等の居住性を感じます。

 ただし、出入りは不便と言わざるを得ず、特に足腰が弱っている人や、疲労がたまっている人には勧められません。下段を選ぶメリットは、出入りが楽である点です。近くにあるミニラウンジや自動販売機、シャワーに行くのも楽ですから、個室内が狭くてもラウンジで気分転換できます。

 筆者の好みは上段ですが、大阪→東京間のような乗車時間が短い場合は、下段も選択肢に入ると感じています。乗車時の参考になれば幸いです。

【了】

【写真】「ソロ」内部をイッキ見

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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