「バス専用マス」に停めないで… 高速バス「休憩」の死活問題 空いてるエリアに行け?難しいんです
高速バスの運行において「休憩」はますます重要になっています。高速道路側もこの20年ほどでバスに様々な配慮をしていきましたが、SA・PAの混雑が顕在化。休憩をめぐる問題が再び変わってきています。
NEXCOはかなりバスに配慮してくれている
ツーマン運行の高速バスやバスガイドが同乗する貸切バスの場合、交替乗務員やガイドが先にバスから降りてパイロンを脇に寄せてから駐車します。ワンマン運行の場合は、パイロンの間をうまくすり抜け、一度切り返してマスの中に車体を上手に収めるシーンをよく見かけます。
週末など混雑する日には、高速道路会社(NEXCO3社など)が手配した交通誘導員が車両を誘導してくれるケースも増えてきました。無線を活用し、一般車を空きのあるエリアに誘導してSA構内の渋滞を抑制するとともに、バスが来れば専用マスに誘導したうえで、時には駐車しやすいようにパイロンを脇に寄せてくれます。
なお、バス専用・バス優先駐車マスがサービス施設近くにあるということは、多くの歩行者の往来があるということでもあります。歩行者通路に当たる部分の舗装面を緑色に塗って車路と明確に分ける例が増えていますが、それでも、隣のバスが死角となって歩行者を視認しづらいこともあります。発進時などに誘導員が歩行者に注意を喚起してくれるのは大変助かります。
さらに、ETC2.0の通信機能を活用し、バスを検知して自動的にボラード(車止め)が下降するバス専用マスも設けている施設もあります。
ただ、特に夜行便において、特定のSAで駐車マスが不足する状態は以前から続いています。高速バスは8割以上が昼行便であり夜行便の比率は小さいのですが、夜行便は、首都圏と京阪神発着の比率が極めて大きく、かつ特定の時間帯に集中するという特徴があります。
そのため、首都圏と京阪神の出入り口に当たる東名の海老名SA、名神の草津PAで、深夜と早朝に休憩が集中するのです。
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