「エンジン多けりゃ速いんじゃない?」実は双発にしたけど無理だった! それでも“使えた機体”とは?

なぜ第二次大戦中の代表的なレシプロ戦闘機のエンジンは1基ばかりなのでしょうか。エンジン増やせば速度上げられるし、武装も大量に積めそうです。実は各国で行われたものの、実戦ではそうではありませんでした。

P-38「ライトニング」が成功したワケ

 この分野で純粋に戦闘機として大戦中にほぼ唯一成功したといっていいのが、アメリカ軍のP-38「ライトニング」です。

 同機は、世界初の戦略爆撃機ともいわれるB-17を実用化したアメリカ陸軍が、敵も同じく排気タービンを持ち高高度性能の高い大型爆撃機を用いてきた際に、それを迎撃しようと想定して開発された戦闘機になります。

 高高度への上昇性能が単発戦闘機よりも優秀だったことから、はるか上空に待機しての急降下による一撃離脱戦法をとれば敵戦闘機にも対抗できました。加えて、機首に集中配置されている12.7mm機関銃4丁と20mm機関砲1門の破壊力は絶大で、太平洋戦線に現れた当初は、優勢であった日本軍機も苦戦を強いられています。

 日本では、前線を視察中の山本五十六海軍大将(当時)搭乗機が、南太平洋のブーゲンビル島上空で撃墜された「海軍甲事件」における、アメリカ側の襲撃機としても知られます。ただ、実はアメリカ軍史上、撃墜数で1位と2位を誇るエースパイロットらが愛機として乗り回していたのも同機でした。

 また、P-38ほどではありませんが、イギリスのデ・ハビランド「モスキート」も双発戦闘機としては比較的活躍した機体だといえるでしょう。軽量な機体に、出力1710馬力の「マーリン」エンジン2基を備えたことで、当時としては俊足の667.9km/hという高速性を誇りました。これにより、イギリス本土の防空に就いた際には、襲来する多数のドイツ軍爆撃機やV1ミサイルを撃墜しています。

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イギリスのデ・ハビランド「モスキート」(画像:帝国戦争博物館)

 第二次大戦の開戦直前に考えられた双発エンジン機の「万能戦闘機」構想は、それから40年以上経過し、ジェット機時代になった後にようやく成就しています。ミサイルの登場によって、戦闘機自体にそこまで高速性や機動性が求められなくなったのも大きいのかもしれません。

【了】

【棒…じゃない!】これが、P-38の操縦席です(写真)

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ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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